昨日に続いて赤崎です。今日は馬主ネタというよりは、馬主から見た評判も絡んでくる厩舎サイドの話を。
今週は中央でこそGIがありませんが、地方・海外では大きなレースが多数組まれています。そしてGIがないと言っても、週末には楽しみな情報が色々と控えているのでそちらも見逃さないようにお願いしますね。
ただ、GIがないこのタイミングだからこそ、そろそろ年末戦線に向けた動きも気にしておきたいところ。ということで今日は今年のここまでの厩舎成績を確認しつつ、年末に向けた要注意ポイントをひとつご紹介。
それが、【前年から成績を落としている厩舎の年末巻き返し】です。
※イラストはイメージです
やっぱり、外から見たら“リーディング順位”ってすごく重要で、馬主さんに対して大きなアピールポイントになるんですよ。
実際はもっと細かく『この厩舎はダート馬の育成が強い』とか『短距離馬を走らせるのが得意』とかあって、それに合わせて預ける馬を考えていく方が合理的だとは思うんですけど、その辺りに詳しくない馬主さんからすれば『やっぱり成績の良い、順位が上の方の厩舎に預けたい』ってなるのは必然じゃないですか?
そういう、分かりやすい部分の成績を大きく落としてしまうと、来年以降の厩舎経営に大きく影響を及ぼしかねません。だからこそ、年末が差し迫った残り2ヶ月で、少しでも数字を戻そうと頑張る“ヤリ”が見られるケースが毎年のように存在します。
というわけで、あくまで個人的な基準で選ばせてもらいましたが、昨年からの成績低下が顕著な関西の厩舎をリストアップしてみました。
(※敬称略、今年の成績順)
池江泰寿(前年6位⇒今年22位)
安田隆行(前年7位⇒今年28位)
※来年2月で定年
松永幹夫(前年10位⇒今年38位)
音無秀孝(前年21位⇒今年40位)
※再来年2月で定年
奥村豊(前年27位⇒今年62位)
野中賢二(前年42位⇒今年74位)
今野貞一(前年46位⇒今年106位)
宮本博(前年56位⇒今年122位)
新谷功一(前年23位⇒今年145位)
誰もが知ってるような有名どころから中堅・若手厩舎まで色々出てきましたね~。
冒頭では色々言いましたが、実績ある厩舎だとしても、トータルで見れば1年・2年と成績が凹むってケースはあるんです。
例えば、期待していたはずの3歳世代が結果が出せず、未勝利戦すら勝ち上がれない馬が多いとなると必然的に全体の勝ち星は大きく落ちるでしょう? それに、今年の飛躍を確信していた馬たちが相次いで故障したりするケースもありますからね。
そういう意味で、藤原英厩舎や池江寿厩舎みたいに「今年はちょっと伸ばし切れなかったな~」という厩舎に関してはそこまで心配はいらないかもしれません。今までに積み重ねてきたオーナーサイドとの信頼関係もありますからね。
また、定年が近い安田隆厩舎(来年2月まで)や音無厩舎(再来年2月まで)は、そろそろ“閉店”に向けて動いていく頃合い。こればっかりは仕方がないんです。オーナーサイドとしても「今から期待馬を預けたところで、遠からず転厩だから……」という考えも浮かびますから。むしろ、安田隆厩舎に関してはこの状況下でも2歳馬を既に12頭も預かり、2勝しているだけでも十分かも。
藤原英厩舎は今週末
シャフリヤールでアメリカ挑戦
池江寿厩舎はママコチャで
GI制覇と勝利数以上に存在感
問題は、いわゆる中堅や若手厩舎で成績が急激に下降したパターンよね。これは来年に向けて少しでも巻き返しておきたいところで、残り2ヶ月間で大攻勢をかけてくる可能性があるから要注意です。
個人的に、今野厩舎なんかはもっと成績を伸ばしてもおかしくないと思っているんですが、どうにもこうにも馬を仕上げる力が全体的に足りないのか、流れが悪いのか、成績が伸びてこないんですよね。現2歳世代も10頭がデビューして未勝利と、来年に向けても不安が大きい現状です。
そして、ココだけの話……。
赤崎
一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。
その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。