昨日に続いてこんにちは、馬主情報担当の赤崎です。
今日のコラムに行く前に、先週の記事をご覧いただくと理解が早いと思います。ぜひ併せてご覧くださいませ。
↑こちらが先週のコラム。“この動向を見てエントリー馬は増える”という趣旨の予告はしていましたけど、結局21頭になるのは流石に予想外でしたね……。
出走登録馬一覧
ただ、トラストケンシンは今週末の福島の番組を使う予定ですし、無理な連闘はなさそう。海外馬のコンティニュアスは中間の調整で歩様に乱れが生じたようで来日キャンセル。これで現時点での出走想定馬は実質19頭です。フルゲートは18頭ですから1頭だけ弾かれてしまいます。
個人的には、当初のエントリー予定馬が少ないことを把握した上で『競馬界、ひいては地元・園田の盛り上がりのために』と参戦を表明してくれたクリノメガミエースの出走が叶ってほしい気持ちはあるんですが、この馬が現状だと除外対象になってしまうんですよね……(※賞金順により)。
翌週のチャンピオンズカップと両にらみのパンサラッサや、天皇賞(秋)後の回復に手間取ったという噂のあるダノンベルーガなど、回避の可能性も一応あり得ますので、今後の続報を待ちたいところです。
ちなみに、先週の当コラムでジャパンCに関連する出走奨励金や特別ボーナスの話をしましたが、付け加えて言うと『地方所属馬は対象外』というモノもあるんです。つまり、中央馬と比べて実利が少ないのが分かっていながらエントリーしてくれているわけです。だからこそ、なおさら実現してほしい気持ちはあります。
もっとも、馬券的にはジャパンCよりも別のレースで勝負した方が面白そうです。これは譲りません(笑)。
特にジャパンC当日は現地にそうそうたる大物馬主の方々が集まりますから、中には100万単位で馬券勝負をする方も居ることでしょう。そういう方の馬券って凄いんですよ(笑)。
この前の【特Aランク大勝負】もそうですが、“あらゆる馬主権力を駆使して情報を入手し、裏付けある馬券で大きく張って大きく儲ける”なんてことは、大レースの裏でしばしば行われますからね。
さて、本題に戻ってジャパンCの話。先週の出走想定10頭から一気にエントリー馬が増えた件ですね。
実は、今週はこの辺の話題が一部馬主界隈や競馬ファンの間で白熱(炎上?)していたようで、「出走奨励金目当てでの参戦でしょ? そもそも勝つ気が感じられない」という意見もあったとか。
さらには「イクイノックスやリバティアイランドの邪魔になるような馬は出てくるな」というような発言も飛び交っていたと聞きました。随分と過激ですねえ。
ここで競馬のルールの話をしますが、JRAが定めている【日本中央競馬会競馬施行規程】の第81条には、
『競走に勝利を得る意志がないのに馬を出走させてはならない』
と記載されているんですね。つまり、最初から勝つ気が無い馬をエントリーしてはいけないという決まりになっているんです。
この【施行規程】は公式ホームページで誰でも見られるので、その内容を知っているからこそ、先ほど書いたような指摘をしたくなるんでしょう。
ただ、ハッキリと言いますが、こういう指摘は“浅い”です。中途半端な知識だからこそ、安易に言えてしまうんですね。
そもそもの話、馬主にとっての競馬は『経済活動』なんですよ。もちろん中にはロマン重視、楽しむことを第一に考えている方も多くいらっしゃいますが、そういう方だって実入りがなければ馬主は続けられません。
そういう馬主さんのために、大レースにおける出走奨励金が手厚く定められている側面もあるでしょう。また、出走馬が集まることは白熱したレースをファンに提供するためにも大事なこと。JRA側としても大きなメリットがあるのです。
また、大レースに送り込む馬主が「最初から“参加賞”でイイ」なんて考えてないですよ。
もちろん、イクイノックスやリバティアイランドには勝てないかも……と思っている馬主も居るとは思います。けれども「送り込んだ愛馬がひとつでも上での着順で戻ってきてほしい」と考えるのは当たり前じゃないですか。それを“勝つ気が感じられない”と評するのは、個人的にはかなり無粋だと思います。
この辺り、ファン側の視点では気づかない部分もあるのは当然のこと。
“走らせる側”……特に馬主の視点に立って競馬を考えてみると、競馬そのものはもちろん、予想や馬券もさらに一段階面白くなります。ぜひ、馬主の立場でレースを考えるという習慣を皆様にも実践していただければと思っております。
※以下は“表に言えない本音”があるので、有料会員様限定コラムとさせていただきます。
赤崎
一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。
その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。