
昨日に続いてこんにちは、馬主・クラブ情報を担当する赤崎ですよ~!
いよいよ来週から2024年のGI戦線が始まりますね。他の記者さんもフェブラリーSの話題をされる場面が増えつつありますが、私からはこの案件をお送りしましょう。
今年のフェブラリーSで恐らく1番人気になるであろう馬、それはウィルソンテソーロでしょう。

昨年暮れのチャンピオンCで2着、続く東京大賞典も2着と好走しており、出走予定馬の中では最上位クラスのダートGI実績を持っています。しかも、その2戦で先着を許したのはレモンポップとウシュバテソーロ。どちらも現役最強格ですからね。
そして、近年はサウジアラビアやドバイといった高額レースを狙う馬が増えたことで、フェブラリーSのメンバーが手薄になりやすいという実情があります。そうなると、このウィルソンテソーロが必然的に押し上げられる格好となりますから、人気を集めるのも納得でしょう。
ところが、このウィルソンテソーロを巡ってはここに来て何やら奇妙な動きが見えてきました。そう、鞍上が原優介騎手ではなく、松山弘平騎手になることが一部メディアで発表されたんですよね。
これ、最初に聞いた時は「原騎手が先週の競馬で落馬して、思った以上にケガが重たかったのかな?」と思ったんです。
ご存知の方もいるでしょうが、先週土曜日の競馬(2/3東京4R)でジョージテソーロという馬に騎乗した際にスタートで躓いて落馬。以降の乗鞍はすべて乗り替わりとなりました。
ただ、先週の落馬が影響しているなら今週の騎乗も見合わせそうなところですが、先ほど発表された今週の出馬表を見ると、原騎手の騎乗レースは土日で14鞍とかなり多いんです。それも、中には“テソーロ”の冠名が付く馬がありますからね。
つまり、この乗り替わりに関しては、明確に『ウィルソンテソーロだけ降ろされた』という格好になるようです。
もっとも、原騎手がこの馬に騎乗したのは直近2戦のみ(チャンピオンC2着⇒東京大賞典2着)だけですから、主戦と決まっていたワケではなかったのかもしれません。とはいえ、自身である程度結果を残し続けた後にもかかわらず、過去に騎乗したことのない松山騎手にお鉢が回るというのは、原騎手からすると悔しいでしょうね。
一方で、今回の乗り替わりに関しては「久々にオーナーの“強権発動”が出たか!」という捉え方をする馬主関係者が結構居ました。
というのも、“テソーロ”の冠名でお馴染みの了徳寺健二ホールディングス(※法人名義)は、過去に何度も厩舎相手のトラブルがあったからですね。

※画像はイメージです。きっと。
“テソーロ”の冠名で最初に台頭した馬と言われると、界隈ではリエノテソーロの名前を挙げる人が多いでしょうか。
2016年に無敗で全日本2歳優駿を制し、翌2017年にはNHKマイルCで13番人気ながら2着と激走。芝・ダートを問わないスピードホースとして活躍しました。
ところが、そのリエノテソーロを管理した武井亮厩舎とは今では全く縁がなく、2019年頃に当時の預託馬を全部転厩させたことで現場は騒然となったんです。それこそ、了徳寺オーナーが馬主デビューした直後から一番の主戦厩舎でしたからね。
また、件のウィルソンテソーロだって、元々は田中博康厩舎の管理馬でしたよね。それが芝からダートへ転向して無傷の4連勝を決めた後、初のオープン挑戦(昨年3/19中京11R)で5着と敗れた直後に、現在の小手川準厩舎に転厩しています。
他にも、かつて某専門紙Kに在籍した後、了徳寺オーナーのレーシングマネージャーに転身したとされるトラックマンのY氏は、たった2年ほどでトレセンに戻ってきたなんて話も……(今は某スポーツ紙H所属)。色々、人間関係が長続きしない人であることは間違いないと言わざるを得ません。
実際のところ、馬主と現場のいざこざなんて、どっちが100%悪いなんて断定できるケースの方が少ないんですけど、これだけ多方面と関係がこじれている馬主さんはそう多くないのもまた実情です。
何事も自分で決めたいタイプの方なのかもしれませんが、今回のこの決断は果たしてどういう結果を生むか。ある意味で注目度が高まったと言えるでしょう。
あと、これは少々話が逸れますが、個人的に感じたのは「過去に乗った戸崎圭太騎手には声がかからないのか」という部分ですね。
このフェブラリーSに関してはオメガギネスも降板になるなど、このところ逆風が吹き荒れていますが、個人的にはまだまだ頑張ってほしいジョッキーの一人です。馬主界隈でも戸崎さんの人柄に関して、悪いことを言う人は見たことがないですからね。

赤崎
一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。
その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。