今週はいよいよ日本ダービー。まずはここまでの主要レースの流れや特徴をザックリと振り返ってみましょうか。
・レガレイラの決め手だけが秀逸で、他馬は突出した走りを見せられず
→ラスト2ハロン10秒9-10秒8=21秒7はコース史上最速で、差し馬は基本的に好走不可能
・2番手から抜け出したジャスティンミラノは、マイラーのジャンタルマンタルより前の位置で同じだけの末脚を披露と価値ある内容
・ペースが上がる前に1頭だけ動きを見せたのがコスモキュランダで、他の後続勢は後れを取ってしまう形
・7着ダノンエアズロックはレース後に骨折が判明し、能力を出し切れておらず
・離れた2番手以下も淀みない流れ
・先行して好走したのはジャスティンミラノとジャンタルマンタルだけで、後者は次走でNHKマイルCを制覇と能力を証明済み
・シュガークンは内目で絶好の位置取り
・ショウナンラプンタは外中団で展開不向きな立ち回りながら2着
このように、各レースそれぞれ展開も違いますから、これまでのレースの着順通りに評価していてもいけない側面はありますね。
最終結論はレース当日の公開となりますが、木曜日や土曜日にもダービー関連の関係者情報を少しずつ公開して参りますので、是非そちらも合わせてご覧ください!
覚えておきたい
特記事項ホース
3着:ライトバック
私は結構SNSなんかも見るほうなんですが、ネット上で「今年のオークスはハイペースで地力勝負になった」という評価をチラホラと見たんです。
確かに今年のオークスは、逃げたショウナンマヌエラにヴィントシュティレが絡んで行って、前半1000m=57秒7という速いラップが記録されたんですよね。
通過距離 | 区間ラップ | 累計ラップ |
---|---|---|
200m | 12.4 | 12.4 |
400m | 10.8 | 23.2 |
600m | 11.5 | 34.7 |
800m | 11.5 | 46.2 |
1000m | 11.5 | 57.7 |
1200m | 12.1 | 1:09.8 |
1400m | 12.8 | 1:22.6 |
1600m | 12.9 | 1:35.5 |
1800m | 13.4 | 1:48.9 |
2000m | 12.2 | 2:01.1 |
2200m | 11.5 | 2:12.6 |
2400m | 11.4 | 2:24.0 |
たしかに1000m地点までは速いのですが、その後は競った先行勢がどんどん失速していって、ラップタイムを見ての通りペースが落ちて行っているんです。
実際に2000mの通過タイムは2分1秒1ですよ。春の東京の芝2000m戦が2分1秒台の決着だったら「遅いな……」と思うでしょう。
更にもう一点補足が必要なのが『1000m通過地点まで速いラップを刻んでいる馬は、先行していた2頭しか居ない』ということなんですよ。3番手のタガノエルピーダは逃げ馬から1.8秒程離れた位置取りでしたし、5番手のクイーンズウォークに関しては逃げ馬から2.7秒ぐらいは離されているように見えます。
つまり、クイーンズウォークの1000m通過ラップは60秒4ぐらいと推定されます。……あれ?全然速くないじゃないですか。
どうしてもレースラップは逃げ馬を基準に計測されます。そうなると、1頭でも飛ばした馬が居ると強烈なハイペースとして記録が残ってしまうのですが、今回のオークスのように『ほとんどの馬は平均的な流れ、もしくはスロー』ということも珍しくないんですよ。
ということで、この流れを4角15番手から、直線でも進路を探しながら3着まで差し込んだライトバックは、改めて高い能力を持っているなと再認識しましたね。
今後もどうしても展開に左右されてしまう面は残りますが、どこかのタイミングで戴冠が叶っておかしくない存在です。まだまだ注目が必要ですよ!
赤崎
一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。
その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。