先週水曜の栗東坂路ですごく珍しい調教タイムが計時されていました。畑端厩舎のササヤキという馬なんですが、坂路4ハロンのラップタイムが89.6-29.6-11.8-11.9秒というもの。
つまり、最初の1ハロン=200mを1分半ぐらいかけたということ。芝のレースなら、1分半あれば1600mぐらい走れてしまいますから、このラップタイム相当ゆっくりですよね。
私はその調教シーンは見ていなかったので、何か厩舎として意図があったのかと思ったんですが……。「タイムを見ての通り、コースに入ってから止まっちゃっていたんですよね。乗り手が促してようやく馬を動かしたんだけど、そしたら急加速するような感じで……」と、全く上手く調整出来なかったという話なんだと。
結局今週に入ってササヤキは外厩へ放牧へ出たように「競馬に使える状態ではない」と判断されたみたいですね。ゲームなんかをやっているとレースに使えるようになるまで調教が進むのは当たり前と思えてしまいますが、実際はそんなに簡単ではないということを改めて実感させられましたね。
覚えておきたい
特記事項ホース
1着:リリーフィールド
リリーフィールドのマークした59秒0という勝ちタイムは、良馬場・函館ダート1000m戦で行われた新馬戦における最速タイム。良馬場の2歳戦全てで見ても3番目のタイムですから、後続に6馬身差がついたのも納得ですよね。
ちなみに、同日に行われた古馬1勝クラスも同じ59秒0。まだ成長途上の2歳馬が、デビュー戦の時点で古馬1勝クラスで勝ち負けレベルのタイムを叩き出してしまったのですから、秀逸の一言です。
その上で……実はレース内容とすれば、その古馬1勝クラスよりも、リリーフィールドの新馬戦の方が更に優れたものだったんです。
注目すべきは前半3ハロンのラップタイム。リリーフィールドは35秒1とゆっくり入っているんですが、古馬1勝クラスの方は34秒6で進入しているんですよね。
つまり前半の入りはリリーフィールドの方が遅かったのですが、最終的な入線タイムは全く同じ。それだけ後半のラップタイムを速くまとめたということなんです。もう少し前半を速いラップで進めていれば、1勝クラス以上の勝ちタイムを叩き出せたのではないでしょうか?
シンプルな勝ちタイムの比較でも優秀ですが、中身をよーく見ると更に評価できる材料があるのがラップタイムの世界。色んな視点で見る必要があるということを山川さんも説いてくださっていたので、是非こちらも見てみてくださいね~!
赤崎
一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。
その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。