個性派記者の本音トーク 赤崎

【先週の特記事項 #71】来年の今頃はオープン馬!?2歳馬が古馬2勝クラス以上のタイムで走った!

個性派記者の本音トーク 赤崎


週明けの7/22(月)~24(水)には、北海道新ひだか町にある北海道市場という場所でセレクションセールが行われます。1歳馬のセールですね。


ここが北海道市場です

『セレクションセール』という名前の通り、このセールはいわゆる“選抜市場”です。選考委員会が血統基準というものにしたがって上場申し込み馬を見定めて、更に実馬を見た上で最終的な上場馬が決定されるという流れ。日本でこういった流れになっているセールは、セレクションセールだけなんですよ。

ちなみに、セールへと上場されながら落札されなかった馬、つまり主取になってしまった馬につきましては、上場者に“主取手数料”というものが徴収されます。馬を売る側とすれば「この馬なら買ってもらえる」と自信を持って送り出せる馬でなければ、セールに上場しただけで損をして終わってしまう、という可能性があるんです。

そのセレクションセール、今年はなんと501頭が上場予定。これまでは多くても300頭ほどだったんですが……一気に頭数が増えましたね。

どんな馬主さんがどんな金額で購入していくかもそうですが、これだけ頭数が増えたことで売却率などにどのような影響が生じるのか、注目必至のセールですね。


覚えておきたい
特記事項ホース

7/13(土)小倉1R・2歳未勝利(ダ1000)
1着:アメリカンビキニ

私の本音トークの欄でも何度かお伝えしていますが、現在の中央競馬でダート1000mという条件が組まれているのは、函館・札幌・小倉の3場しかありません。

その一つである小倉では、先週馬連6000円台の高配当を仕留めさせていただきました。

【個性派記者の本音トーク:赤崎】

[7月13日(土)小倉9R]
◎デルマシルフ(4番人気)
▲ハンベルジャイト(6番人気)

馬連2点目:6070円的中

ただ、この日の小倉ダート1000m戦ではそれ以外にも注目すべきレースがありましたね。それがアメリカンビキニの勝った小倉1Rです。

まず、勝ちタイム=57秒2は私が馬連を仕留めた小倉9R(※古馬2勝クラス)を0.2秒上回る凄まじいタイム。たしかに1R=稍重、9R=良という馬場状態に違いはあったものの、まだキャリア2戦目の2歳馬が古馬2勝クラス以上の時計で走ってしまったのですが、一言で破格のパフォーマンスです。

しかし、私が最も“すごい”と感じたのはそこじゃないんです。ラスト1ハロン=11秒5というラップタイムです。

ダート1000m戦でラスト11秒5以下の高速ラップがマークされたのは今までに8例ありますが、その内2歳馬が記録したのはたった2例。アメリカンビキニ組(11秒5)と、23年7/1函館6Rナスティウェザー組(10秒9)。ちなみにこのナスティウェザーという馬、既に2勝クラスを勝ち上がって準オープンまで駒を進めています。

ただ、この2レースって全くもって流れが別物なんですよ。

■23/7/1函館6R・ナスティウェザー

1F:13.1
2F:24.7(11.6)
3F:36.9(12.2)
4F:48.5(11.6)
5F:59.4(10.9)
■24/7/13小倉1R・アメリカンビキニ

1F:12.0
2F:22.5(10.5)
3F:33.9(11.4)
4F:45.7(11.8)
5F:57.2(11.5)

ナスティウェザー組は前半からあまりペースが上がらず、その分だけ終いが速くなった競馬。なので決着タイムは59秒台でした。

一方でアメリカンビキニは前半3ハロンの通過地点で既にナスティウェザー組よりも3秒速いラップを刻んでおり、その上でラストは再加速してのゴールイン。ハイペースを先行しながら、ラストを高速ラップを刻むレベルの高い競馬をしているんです。

前述の通りナスティウェザーは3歳7月の時点で既に準オープン。それを上回るパフォーマンスをマークしたアメリカンビキニは……もしかしたら来年の今頃は既にオープン馬になっているかもしれませんね?


赤崎

一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。

その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。

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