個性派記者の本音トーク 赤崎

【先週の特記事項 #96】馬場状態を考えると、理想とは“真逆”の競馬をしてしまった馬に注目

個性派記者の本音トーク 赤崎


今週末の競馬をもって、1回中山&中京開催は終了となります。共に12月も競馬をやっていた舞台ですから、ようやくここで馬場の養生ができるといった感じですね。

特に中京は開幕週が降雨の中での競馬となってしまったせいで、一気に芝コースの状態が悪化。先週末からはBコースでのレースとなった分だけ、馬場が傷んでいる内目をカバーしたコース設定で競馬ができましたが、それにしても芝は剥がれてボコボコという感じでしたね。

こうなると見た目は悪くなってしまうんですが、実際は芝が剥がれたところが“使えないか”というと、そうではないみたいなんですよ。

以前、某騎手に話を聞いたことがあるんですが「芝が剥がれているかどうかはあまり関係ない。路盤が固かったら、芝がなくても走れる」というのが答えでして。実際に能力を出し切れる馬場かどうかは、見た目だけではわからない難しい世界なんです。

なのでCHECKMATEでは、騎手情報班が実際の馬場を確認している騎手サイドから話を伺うなどして対策も行っていたりするんですよね。

ということで、今回の【先週の特記事項】は“馬場状態”がポイントです!


覚えておきたい
特記事項ホース

1/18(土)中京9R・濃尾特別(ダ1800)
5着:アウトドライブ

先週末の中京ダートはなかなか偏りが激しかったんです。土日でダート戦が16鞍行われたのですが、勝ち馬16頭の内14頭が内ラチ沿いを通った馬。

2着馬は外目を通った馬が多かったのですが、16頭中10頭が4コーナーの時点で3番手以内に居た馬でした。

要は『内を通るか、前に居るか』のどちらかが出来ていないと、なかなか勝ち負けには加われないという馬場状態。後方・外から馬券圏内に追い込むというのは至難の業だったんですよね。


濃尾特別で単勝4番人気だったアウトドライブは追い込み馬。最初のコーナーは13番手と後方を追走していました。

ただ、鞍上の幸騎手は「これではキツい!」と思ったのでしょう。向正面でマクるように上がって行って、4コーナーでは馬群の外々を回りながら5番手付近までポジションを上げています。

この作戦自体は悪くなかったのですが、アウトドライブにとって不運だったのは展開面が噛み合わなかったことです。

というのも、濃尾特別の前半1000m通過タイムは64秒3。一言で“ドスロー”でした。

当然のように後半のラップタイムが高速化し、後半3ハロンは12秒4-12秒0-12秒3=36秒7。あまりにも上がりが速くなったため、道中で1~3番手につけていた先行馬がそのまま雪崩れ込む形となりました。

アウトドライブからしてみれば……向正面から3、4コーナーにかけて、馬群の外を回るロスがありながらなんとかして先行集団に取りついたはいいものの、その後に先行勢が加速していくというあまりにも苦しい流れ。これで勝ち負けに加われというのは、酷な話です。

ただ、5着に踏ん張ったのは評価すべきでしょう。前述の通り1~3着は初手から1~3番手に居た馬で、4着、6着馬は内ラチ沿いをロスなく進めていた馬。

これらとの比較で考えれば、後方から外々を回って善戦したアウトドライブのレースぶりは悪くないですよ。偏りの少ないコース設定で出走してくれば、当然勝ち負けのチャンスは大でしょう!


赤崎

一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。

その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。

#赤崎の記事を読む