個性派記者の本音トーク 赤崎

【あと6勝チャレンジ】通算1000勝に間に合うのか!?定年引退目前・音無秀孝厩舎に残された5週間を占う

個性派記者の本音トーク 赤崎
赤崎

音無センセイ、最後までお世話になります🧡

こんにちは、普段は主に馬主情報を担当している赤崎です。

昨日の記事先日の“引退ヤリ”に関する記事とも関連してくる話題をお送りいたします。

ズバリ、『間もなく定年解散を迎える音無秀孝厩舎は、JRA通算1000勝を達成できるのか?』というテーマです。

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先週・プロキオンS(G2)は
◎サンデーファンデーが逃げ切り!

音無厩舎は先週末の競馬が終了した時点で【JRA通算:8716戦994勝】。つまり大台まであと6勝となっています。

今年は3/1(土)~3/2(日)の週が定年厩舎の最終週となりますので、今週を含めて残り5週間で6勝を狙うということになりますね。この数字、果たして実現可能なのでしょうか?

参考までに、色々と比較材料を探してみましょう。

昨年の調教師リーディングを獲得した矢作芳人厩舎は年間55勝(※中央のみ)。1ヶ月平均にすると約4.583勝です。

昨年、定年目前でハイペースで勝利を量産した中野栄治厩舎は最後の2ヶ月間で7勝を挙げました。

先週(1/26)終了時点で今年の調教師リーディング首位は斎藤誠厩舎の7勝です。

……こういう風に並べてみると、残り5週間で6勝というラインは絶対的に不可能とは言い切れませんが、かなり困難であることは間違いありません。

ここから大事になるのは『今の音無厩舎が、どれだけ“勝ち負けになる馬”を抱えていて、稼働できるのか』という部分です。

ということで、独自調査や分析を踏まえつつ、音無厩舎・1000勝チャレンジへの道のりを探ってみましょう!

①今週出走組でどこまで勝てる?

ストリンジェンド(古馬2勝クラス)
ダノンスウィッチ(古馬2勝クラス)
サンライズプルート(古馬1勝クラス)
セントキルダ(古馬1勝クラス)
オドラニャソンソン(3歳未勝利)
サンライズアレス(3歳未勝利)
フェリスチカ(3歳未勝利)
アメリカンピース(障害未勝利)

厩舎の解散が目前になると、毎週ごとの出走馬が増えてくることでこの時期はお馴染み。今週の音無厩舎は土日で合計8頭になりました。ここから勝利の可能性がそれなりに見込めそうな馬を中心にピックアップ。

ストリンジェンド(2/2京都8R)は直近ずっとダート1150m~1200mで結果を残してきた馬ですので、今回は1400m戦への出走という点がポイント。実に2023年春以来の距離となります。前走で騎乗したドイル騎手「今なら距離を延ばしてみても」と進言したそうです。

サンライズプルート(2/1京都8R)は好走と凡走を繰り返すタイプですが、前走12着完敗についてはこの馬の理想の形にならなかった=スンナリ好位に付けられなかったのがすべてでしょう。

ダノンスウィッチ(2/2東京8R)は直近3着⇒5着と来て、今週は東京遠征を敢行。関東圏でメンバーレベルが落ちる分、チャンスが生まれないでしょうか。


そしてもう一頭、障害レースで目下4戦連続2着のアメリカンピース(2/1小倉4R)は何とかしたいところ。前走時には「勝って放牧に出すのが理想」という陣営サイドの話もありましたから、余力が残っているかどうかは気になりますが……。

ここで最低でも1勝はしておきたいでしょうし、複数勝てばかなり希望が見えてくると思います。

②使い詰めで何とか……?組

トラペジスト(2勝クラス)
ミッキースピナッチ(1勝クラス)

この項目で採り上げる2頭は先週(1/25~1/26)の競馬で勝ち馬と僅差2着。これが勝てていれば……というところではありました。

特に、トラペジストの方は本当に惜しかった。ゴール寸前の首の上げ下げで負けてしまいましたね。それでも昇級初戦で2勝クラス戦に十分メドは立ちました。

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トラペジスト

ただし、難しいのは直近で好走を続けている芝1400mの条件が、在籍中の2勝クラスだと今週からの京都開催にはないんです。個人的には昨日の記事でもご紹介した通り、芝1200mでも十分面白い馬だとは思っていますが。

あるいは東京開催に遠征させての勝負となるか。東京だと2週目と4週目に芝1400mの2勝クラス戦が組まれていますので、今回獲得した次走への優先出走権が使えます。

……という風に考えていたのですが、先ほど改めて今後に関して取材したところ一旦放牧に出たそうです。短期で戻ってくるかどうか調査しておきます。


ミッキースピナッチに関しては小倉ダート1000mを求めての調整過程ですから、冬の小倉開催中に何とか勝ち星を挙げたいところ。独自調べだと次走は減量が利く騎手の起用が考えられているそうです。問題は過去に鼻出血で出走間隔が空いたことがあるという点でしょうか。

③ワンパンチ欲しいけど……組

マリアナトレンチ(3勝クラス)
ウナギノボリ(3勝クラス)
ラキエータ(3勝クラス)

マリアナトレンチはまさしく『引退ヤリ情報の例』としてご紹介した馬。今年1/13(月)京都10Rで9番人気ながら3着と好走したことで次走への優先出走権を得ましたから、これは続戦してくるでしょう。ただし、勝ち切るにはもうワンパンチ欲しい馬であることもまた事実です。

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マリアナトレンチ

一方で、厩舎サイドからすると「順調に使えればチャンスはあるはず」という馬でしょうから、どこまで良い状態で次のレースを使えるかですね。その他に名前を挙げた馬についても、展開の助けやメンバーレベルの低下は必要なところかなと思います。その課題を渾身の仕上げで埋められるかどうかが見所ですね。

④重賞・G1組はどうなの?

サンデーファンデー
サンライズジパング
ノットゥルノ
デルマソトガケ
ソーダズリング
アサクサゲンキ

まずは先週のプロキオンSで万馬券的中に貢献してくれた2頭。サンデーファンデーレース直後「1800m路線の方が良い馬だから」という理由で、オーナーサイドはフェブラリーS出走はそこまで積極的では無かったようです。適性的にもワンターンのマイル戦が理想とは言い難いですしね。まさにプロキオンSが全力勝負でした。

とはいっても音無センセイの定年が近いことは当然理解していますから、調教師が最後の中央G1出走を望むのであれば、恐らくフェブラリーS参戦という形になるのではないでしょうか。走らせないことには勝つチャンスはありませんから。

一方、サンライズジパングの方は既にサウジアラビアへの遠征(ダートではなく芝長距離戦へ)が決まっていますので、こちらは残り期間内で中央競馬の勝利数に貢献することはないでしょう。

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サンライズジパング

週明けの2/6(木)には交流重賞の佐賀記念(Jpn3)が行われ、ここに管理馬のノットゥルノデルマソトガケが参戦予定。特に後者は弟子であり、昨夏の酒気帯び運転問題で半年間の騎乗停止になっていた松若風馬騎手の起用でも話題になっています。

個人的に気になるのは、デルマソトガケが佐賀記念を経由してフェブラリーSに出てくるのかどうかです。最近の競馬ぶりからは距離を短くしても面白そうに思えましたからね。


芝路線では牝馬ソーダズリングが社台の外厩施設で調整中。前走・阪神カップ(6着)が長期休養からの復帰戦でしたが、反動は見られず順調のようです。2/22(土)の阪急杯(G3)が目標になるかしら?

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ソーダズリング

最後に、障害レースで息の長い活躍を見せているアサクサゲンキ。これは恐らく2/15(土)の小倉ジャンプS(J・G3)ではないかと思っています。明け10歳を迎えましたがまだまだ元気、小倉実績も豊富な馬ですからチャンスは十分あるでしょう。

⑤その他マニアックな馬たち

ミンストレルソング(3歳未勝利)
サウンドサンライズ(3歳1勝クラス)
カナルビーグル(3歳1勝クラス)

最後に個人的に注目している馬たちをご紹介。

ミンストレルソングは先週末の【前日情報:ワンコイン馬券】でもプッシュした馬ですが、残念ながら道中かなり砂を被ってしまったようで思うような結果にはなりませんでした。ジョッキーも悔しそうでしたね。

ただ、下馬評からはもっと走れても不思議はない馬です。幸いにも3歳未勝利のダート戦は京都・小倉とかなりの数がありますから、音無センセイの引退までにまた出走機会はあるのではないでしょうか。個人的には小倉のダート1700mあたりで砂を被らずに先行する姿を見てみたいところ。

サウンドサンライズは昨年11月の京都開催で新馬勝ちを果たし、そこから間隔を空けて次週2/8(土)のエルフィンSに参戦予定。

一気の相手強化が課題になりますが、厩舎としては恐らく引退前最後の出走、そして転厩後の桜花賞参戦の可能性を広げるためにもココは全力のレースになるのではないでしょうか。

個人的に“隠し玉”的存在だと思っていたのがカナルビーグル。これは昨年12月の未勝利戦(京都ダート1800m戦)の勝ち方に見所がありました。ただ、暮れに続戦して4着に敗れた後、放牧に出てからの調整がスローペースらしいんですよね。定年引退までに戻ってこれるかはやや不透明です……。



ということで、本日は音無厩舎の“引退ヤリ”に繋がる可能性が高そうな馬たちの動向を追ってみました。

もちろん、ここで採り上げた馬以外にも残り約1ヶ月での出走に向けて調整されている馬が多数います。それぞれの動向をしっかりと取材し、陣営の本音を引き出し、良い的中馬券に繋げたいところ。

長年活躍されてきた音無センセイに最後までキッチリとお世話になりたいと思いますし、1月にお届けした厩舎絡みのヤリ話以上のネタが引退直前まで出てくる可能性は十分あります。ぜひご注目ください!

赤崎

一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。

その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。

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