先週末の深夜に行われたサウジカップデー。大一番であるサウジカップでフォーエバーヤングが制しただけでなく、その他にも日本馬が3勝(アスコリピチェーノ、ビザンチンドリーム、シンエンペラー)を挙げる大活躍を見せました。
特にフォーエバーヤングのサウジカップに関しては、騎手情報班の加藤さんが振り返り記事を書きたいとのことでした。今週末までのどこかのタイミングで公開される予定ですので、是非そちらをご覧ください。
さて、日本からサウジアラビアまでの航路を調べてみると、カタール・ドーハで乗り継ぎが必要な上に、片道で16時間~18時間ほどかかるというケースが多いようです。人はもちろんですが、馬の輸送も大変ですよね。
ただし、招待馬に関しては輸送の費用が掛からないんです。サウジアラビア・ジョッキーズクラブが全ての輸送費、そして厩舎利用費を負担するということになっています。
その他にも……馬主、調教師、騎手、そして調教助手や厩務員といったスタッフの経費も、サウジアラビア側が負担しています。特に馬主、調教師、騎手に関してはビジネスクラスの往復航空券が提供されるんです。
調教助手などのスタッフはエコノミークラスにはなりますが、ホテルでの宿泊が提供されるのは騎手らと同じ。高額賞金がかかったレースですが、その他の待遇面においてもサウジアラビアは太っ腹ですよね。
ちなみにドバイワールドカップデーに関しても、待遇は概ね同じ。日本馬が積極的に矛先を向ける理由は、この辺りも関係しているんです。
覚えておきたい
特記事項ホース
1着:ヴォランテ
2022年10月のデビュー以来、実に27戦連続でダート戦へと出走していたヴォランテ。地方・名古屋では5勝を挙げて、同地の重賞レースにも駒を進めていましたね。
ただ、実は本馬が真価を発揮できるのは芝のレースだったのかもしれません。というのも、芝のレースへと矛先を向けた近2走が②①着と共に連対しているのです。
特に芝で初勝利を挙げた今回の皿倉山特別はかなり優秀な内容でした。私が注目しているのはレースの最終盤、ラスト2ハロンが11秒6-11秒5と加速していた点。2600m戦という長距離戦でこれだけの高速ラップをマークできたのは、それだけ余力を残していたからこそ。
実際、小倉芝2600m戦でラスト1ハロンが11秒5以下まで高速化したレースは、1986年以降にわずか7例しか存在しません。
というのも、小倉の芝コースは最後の直線こそ平坦となっておりますが、ゴール板から1、2コーナーの半ばまでは上り坂。そして向正面から4コーナーにかけては下り坂です。道中で上り坂を越えるため体力が必要となりますし、向正面の下り坂でスピードに乗ってしまい最後は脚が上がるというシーンも珍しくないんですよね。
ただ一頭突き抜けてこの加速ラップをマークしたヴォランテは、スピードもスタミナもハイレベルなものを備えていると言えますね。引き続き芝の長距離戦であれば、昇級しても好勝負が可能ではないでしょうか。

赤崎
一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。
その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。