個性派記者の本音トーク 赤崎

【先週の特記事項 #103】このペースで走れたら重賞級!?

個性派記者の本音トーク 赤崎

アメリカの代表的なトレーニングセール・OBSマーチセールが、3月11日(火)から開催されました。

初日の最高落札額は、上場番号119番・マックスフィールド産駒のアイインザスカイ23で、落札額は100万ドル(約1億5000万円) 。その落札者が日本の中内田充正調教師だったのをご存じでしょうか。

赤崎

ほかにも、ノーザンファーム代表の吉田勝己氏の名前があり、アメリカ産馬が大好きな森秀行調教師も訪れていたという話も。



中内田調教師の落札後コメント
「試走の動きが本当に素晴らしかったですね。体も屈強で、身のこなしもなめらか。すべてが私の好みに合致しました。まず試走が目を引きましたし、新種牡馬である父・マックスフィールドのポテンシャルも高く、何の不足もありません。この馬は日本でデビューする予定です」

OBSセールでの中内田名義といえば『ウマ娘』でおなじみの藤田晋オーナーソンシ(落札額は約4000万円)が最近の出世頭ですよね。

今回の落札馬も、おそらく藤田オーナー、あるいは“羽振りが良い”と噂の山紫水明オーナーが依頼主なのではないでしょうか。

基本的に、日本では調教師が目をつけた馬を馬主に提案し「じゃあ予算はいくらまで」と決める流れが一般的。しかし、現在の日本競馬は馬バブルの真っ最中。そのため、ほとんどのケースで予算を大きく上回ることが当たり前になっています。

日高の馬も最近は高くて買えないって話を良く聞きます。

赤崎

最近では、上村調教師「どうしても買いたい!」と熱望し、千葉サラブレッドセールで4410万円で落札したのが、後に大阪杯を制したベラジオオペラという話が有名ですよね。調教師にとっても、オーナーにとっても嬉しい初GI制覇でしたが、上村調教師にとっては『ホッとした』という気持ちのほうが大きかったのではないでしょうか。

中には「いくらでも出すから、好きな馬を買ってこい」という太っ腹なオーナーもいるそうです。ただ、その分調教師のプレッシャーも大きくなりますよね。馬の選定から仕上げ、そしてレースでの結果まで、大きな責任を負う調教師の仕事の大変さを、改めて実感します。


覚えておきたい
特記事項ホース

3/2(日)阪神10R・淀屋橋S(芝1200m)
9着:ナムラローズマリー

開幕2週目を迎えた阪神開催。まだまだ馬場は良好で、先週も総じて時計が速い高速馬場でした。

とはいえ、淀屋橋Sで掲示された前半3ハロン32秒8というのは、阪神芝1200mの歴代2位というかなりのハイペースです。

阪神芝1200m・前半3ハロン最速ランキング
1位32秒6:23年さざんか賞
2位32秒8:25年淀屋橋S
3位32秒9:14年セントウルS
(過去11年)


1位の23年さざんか賞では、2番手で運んだジャスパーノワールが勝利。このハイペースを作り出したのは、逃げて2着に粘ったピューロマジックでした。ピューロマジックといえば、CHECKMATEでおなじみの一頭ですね。



また、3位の32秒9は14年のセントウルS(G2)まで遡る記録。つまり、阪神芝1200mで前半33秒を切るのは極めて珍しいことが分かります。さらに、ピューロマジックがのちに古馬重賞で活躍したことを考えれば、クラスや馬齢の違いはあれど、ナムラローズマリーもそれに匹敵するスピードを秘めているといえるでしょう。

今回は9着に敗れましたが、前半3ハロンのタイムが示すとおり、極端なハイペースでした。実際、後方で控えていた馬が掲示板を独占したレース展開を考えれば、敗因は明白ですね。

ナムラローズマリーはこれまで3連勝すべてが逃げ切り勝ちですが、未勝利時代には控えても崩れていません。主戦の武豊騎手が次走も騎乗するなら、今回のレースを踏まえて、新たな競馬を試してくる可能性はありますよね。この馬が持つ豊富なスピードをコントロールできるようになれば、重賞制覇も十分視野に入るのではないでしょうか。


赤崎

一口クラブから大馬主まで網羅する紅一点
元々は“良いクラブ馬に出資するため”と始めた情報収集が高じて、今ではもっぱら馬券優先の毎日を送っている紅一点の存在。個人・クラブを問わず馬主事情に精通しており、懇意の馬主関係者への馬券指南も行なっている。

その傍ら、仲間内でクラブ馬への出資も積極的で、一番の出世頭は海外GIを制覇した※※※※※※※(情報機密のため馬名はオフレコ)という確かな目利きとクラブ人脈を持つ。将来は「馬券で稼いで個人馬主に!」が現在の目標。

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