
まいど、ビッグボス堀江でございます。
連続G1も一区切りで、今週からは夏本格化って感じやね!東京・阪神の2場に加えて北海道の函館競馬が始まる!
北海道での競馬ってのはちょっと特別やな。というのも、東西トレセンではなく競馬場に滞在して調整→出走という馬が大多数を占める。
しかも現場では「調教師はトレセンに残っているので、函館の馬はどんな調整でも好きなようにできる。黙って勝負仕上げにすることだって僕の匙加減で出来るんですよ」なんて笑いながら話している関係者なんかもいてな。北海道だからこその勝負話というのもその数は多い。
更に言えば、コロナ禍以降の北海道は専門紙のトラックマンの人数も大きく減少しているという。勝負情報が表に出づらい状況となっているのだから、美味しい馬券にありつける可能性も上がっとるわな。
では、今週もまずは【競馬裏チャンネル】から行きましょか。
【今週の競馬裏チャンネル】
揉め事でOP馬去るも……
石坂公一厩舎は今年11勝とまずまずの内容。昨年も府中牝馬S(G2)をイズジョーノキセキで制しており、重賞タイトルを獲得したことで今年も飛躍が期待されていたのだが……。
そのイズジョーノキセキの馬主と揉めちゃって、一斉に転厩させられてしまったんだよ。同じ馬主のアドヴァイスも連勝させて軌道に乗せたところだったんだけどね。
ただ、その馬主は今とあるトラブルを抱えてて、場合によっては大事になっても不思議はないんだよね。まあ、転厩はその厄介ごとがなくなったとも言える。

最近はこのような馬主主導での転厩も珍しくなくなった。確かに育て上げた調教師や担当厩務員にしてみれば、いきなりの転厩でがっくりしているところもあるとは思うが、慣れていない環境へ移った馬が走るかどうかは別の話。
実際、かつて栗東・飯田雄厩舎でダート重賞戦線を賑わせていたテイエムサウスダンは、美浦・蛯名正厩舎へ移ってから泣かず飛ばず。先日の交流重賞・さきたま杯ではシンガリ負けだった。
最近の馬主さんは我慢ができない人も増えたし、気に入らないとすぐに転厩させる。シビアといえばその通りかもしれないけど、転厩するリスクも考えていないよね。
馬主も残念な事件がこのところ続いているのは確かだし、転厩馬たちもちょっと嫌な予感がするよ。そもそも、イズジョーノキセキなんかは去年で引退の予定だったのにね……。

石坂公一調教師は父が石坂正・元調教師。その石坂正師は割とはっきり主張するタイプで、某大手牧場の幹部からは疎まれていたところもあったという。晩年にはプライベートでド派手なトラブルを起こしていたこともあり、息子である公一調教師は不機嫌だった時もあったほど。
ようやく自身が地方交流やJRA重賞を勝ち軌道に乗りつつあったところでの転厩とあって気の毒なところはあるが、慣れていない環境へ移った馬が走るかどうかはまた別の話である。痛いのは確かだろうが、そうなってしまった以上はどうしようもない。
厩舎の看板馬と期待馬を一気に失ったし、イマイチ大手牧場関連の馬も期待馬は入ってこないけど、応援している個人馬主の多い厩舎でもある。1勝クラス、2勝クラスならすぐにでも勝ち負けできそうな馬も少なくないので、しばらくは注目しておいた方がいい厩舎だと思うよ。

すぐに結果を求められる業界ではあるが、石坂公一調教師はまだ40歳。いろいろとトラブルに巻き込まれても立て直しがきく年齢だろう。しかも、個人馬主の預託馬が常にスタンバイしている状況なら、この苦境もあっさりと突破してくる可能性を秘めているはずだ。
【ビッグボスの情報注目馬】
3連勝はもちろん
その先の大舞台も見える器の持ち主

堀江
栗東生まれ栗東育ちの大ベテラン
栗東トレセンのほぼ隣に生まれ、トレセンから流れてくる馬の匂いを日々感じ、目と鼻の先で競走馬と関係者を見て育った大ベテラン記者。予想に魅力を感じ専門紙記者になるも、「サラリーマンとしての記者生活はつまらない。囲み取材では誰も本音を話さない」と独自の取材術を磨き、現在はフリーで栗東を中心に活動中。
長年の経験で得た嗅覚を武器としており、関西事情はこの男に聞いておけば大体分かると言っても過言ではない。周囲からは“ビッグボス”と慕われ、厩舎関係者も管理馬の相談を持ちかけることも日常茶飯事。アナタが普段見ている競走馬のレース選択にもこの男が関わっているかも……?