まいど、ビッグボスこと堀江です。
今週はいよいよジャパンカップ!……なんやけど、もうワシは全然ジャパンカップ以外のレースの方が興味津々やわ。
どうしても新聞とか一般のマスコミはジャパンカップ一色!イクイノックス!リバティアイランド!になってしまいがちやけれども、ちょっと考えてみてほしいんや。
調教師や騎手はもちろん、厩務員や調教助手といった厩舎スタッフにとってみたら、ジャパンカップも2歳未勝利戦も同じ“レース”なんよ。
もちろん、ルメールや木村厩舎からしたらさすがにイクイノックスでのジャパンカップを強く意識するかもしれんよ。せやけど、他の厩舎でジャパンカップに馬を送り込まないような関係者からしたら「ジャパンカップばっかり取材されて、ウチの今週の勝負懸かりの馬は全然話を聞かれないなあ……」なんて思っとるやろうな。
関西に居る某ベテラン騎手なんかは「なんで俺のところに取材が来ないんだ!」って言っていたこともあるんやで(笑)。そういう“裏”の話もホンマに大事やからね。
では、ジャパンカップ週も【競馬裏チャンネル】からいきましょ!
【今週の競馬裏チャンネル】
女性騎手年間最多勝記録も視野に
永島まなみ騎手が好調だ。3週間しかなかった秋の福島開催では7勝を挙げた。惜しくも開催リーディングは2着の差で佐々木大輔騎手に譲ったものの、存在感を示したのは間違いない。これで今年のJRAでは44勝を挙げて、昨年今村騎手が打ち立てた女性騎手のJRA年間最多勝記録である51勝が視野に入ってきた。
先週は1番人気を裏切る馬もいたので、その辺りは相当悔しがっていたね。昨年辺りから体力的にも強さが出てきたし、騎座もしっかりしてきた。ユタカさん(武豊騎手)と同じジムに通ったりして体幹を鍛えている効果が出ているのは前にも紹介した通りだけど、馬群で外からマクられたり、内側から弾かれたりしても怯むことがない精神面も強みだよ。
今週は2場開催とあってさすがに騎乗馬の質は落ちるが、12月に入れば3場開催に。ローカル・中京開催の成績次第では十分にチャンスは出てくる。
その中京開催1週目の日曜日はチャンピオンズC。さすがに同日はリーディング上位騎手が中京に集まることを考えると、残りの5日間でどれだけ勝ち星を増やせるかがポイントとなりそうだ。机上の計算であれば、同じ3週で行われた福島開催と同じ7勝を挙げれば51勝には届く。関係者も何とか達成させようと勝てる馬を回す可能性もあるだろう。
今年はスマホ騒動で1カ月を棒に振ってしまったところが痛かったのは確かだが、復帰後はその影響も感じさせずに成績を伸ばしている。
関西ジョッキーは乗れる3キロ減が今年は少なかったんだよ。カンタ(田口騎手)は既に2キロ減になってるし、平場ではまだまだ永島の需要はあるだろうな。
リーディングが上位になってくると、想定欄でも上位に名前が上がっている。大体の調教師は何だかんだいってミーハーだし(笑)、成績がいいなら乗せてみようということになりやすい。師匠の高橋康厩舎にしても、条件戦なら勝ち負けできる馬はそれなりにいるしね。
関西では完全に『今村騎手よりも上』という評価が定着した。好事魔多しということわざもあるが、まずは怪我なく騎乗することが重要だ。
去年、(今村)聖奈が(藤田)菜七子ちゃんの記録を破る前の雰囲気に似たものを感じるね。聖奈の時は、周囲が『何とか達成させてやろう』ということで馬を回したからね。まなみちゃんの場合は実力を認められてのものだから、意識して頑張って欲しいと思うよ。
年末が近づき記録を意識するシーズンがやってきている。活躍著しい永島騎手の年末までの成績に注目だ。
【ビッグボスの情報注目馬】
あの感じならノンストップちゃうか?
堀江
栗東生まれ栗東育ちの大ベテラン
栗東トレセンのほぼ隣に生まれ、トレセンから流れてくる馬の匂いを日々感じ、目と鼻の先で競走馬と関係者を見て育った大ベテラン記者。予想に魅力を感じ専門紙記者になるも、「サラリーマンとしての記者生活はつまらない。囲み取材では誰も本音を話さない」と独自の取材術を磨き、現在はフリーで栗東を中心に活動中。
長年の経験で得た嗅覚を武器としており、関西事情はこの男に聞いておけば大体分かると言っても過言ではない。周囲からは“ビッグボス”と慕われ、厩舎関係者も管理馬の相談を持ちかけることも日常茶飯事。アナタが普段見ている競走馬のレース選択にもこの男が関わっているかも……?