個性派記者の本音トーク 堀江

他競技・エンタメから学べる競馬の考え方・姿勢も色々とありますな(推奨馬券も更新!)

個性派記者の本音トーク 堀江
ビッグボス堀江

まいど、ビッグボス堀江でございます。

ビッグボスといえば、本家BIGBOSSの新庄さん(北海道日本ハムファイターズ)は今年好調でんな。

今日はちょっと、木曜日のプロ野球から阪神vs中日戦の話をしたい。

「このジイさん、野球の話ばっかりしとるやんけ」と思った方、まあちょっと付き合っておくんなまし。


この日は午後の取材を終えて、仕入れた情報の整理や記者間での共有を一通り済ませたところで、夕方から中継を見とったんですよ。DAZNっていう媒体でね。今の時代はどこでもインターネットで野球中継が楽しめる、エエ時代になったね。

そしたら、解説が一昨年まで阪神の監督をやっとった矢野燿大さんでね。矢野さんは中日OBでもあるから、確かにこのカードの解説としては適任やな。

試合は阪神優勢の一方的な試合展開になって、5回が終わった時点で6-2、最終的に9-4で勝利。阪神ファンとして見ていて楽しい試合展開ではあった。

ただ、中日サイドからすると苦しい試合で、特に先発の梅津投手や、敗戦処理で出てきた根尾投手がコントロールに苦しんどった。リードする木下捕手も苦心しとったけど、良い結果には導けへんかったな。


そんな時に、ふと矢野さんがこんな解説をしとったんですわ。

「『チームがよく勝つ』のではなく『負けた時に“コイツのリードなら仕方がない”と思わせられる』のが一流のキャッチャー像」

(※言葉尻はちょっと違うかもしれんが、だいたいこんなニュアンスだったと思う)

これ、競馬予想・情報を生業としている我々が、ある種目指すところやなぁ~……なんて思ったのよ。


この日の矢野さんは阪神側の攻撃の動きを緻密に当てていて、「井上選手は次、盗塁を仕掛けそうですね」であるとか「梅野選手はバスターありそうですよ」とか、事前に喋ったことがズバズバ当たっとった。

選手たちに寄り添いつつも、鋭い指摘がいくつもあったんよ。矢野さん自体、選手時代は名捕手として一時代を築いただけのことはある。その理論は見事なもんや。

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画像はあくまでイメージです

そんな矢野さんがなんで監督時代の晩年は“波”とか“予祝”とか随分とスピリチュアルな方面に走ったのか……とも思ったが、それだけ監督業のストレスというか、周囲のマスコミや現場事情を知らない球団OBから色々と言われ続けた結果、自分の理論や信念だけじゃ持たなくなった部分もあるのかねえ。元々そういう面を持っていて、そっち側が強く出ただけかもしれへんけども。


って話はともかく、この矢野さんの捕手としての考え方、これが正しいのかどうかは分からん。そりゃあワシはあくまでプロ野球を観戦して楽しんでるだけの身やし、そもそもひとつの答えがあるような話ではないかもしれん。

けれども、この言葉にはしっかりと見習うべきところがあると思わされたもんよ。


もちろん第一に重要なのは『結果=的中』であり、その結果で皆様に喜んでいただくことが使命や。

その上で、やっぱり皆様にCHECKMATEというサイトの方向性や情報力に納得していただけるだけの、情報内容や根拠を普段からしっかりとお伝えできているのかどうか。いま一度改めて考えていかんとアカンなと。

矢野さんが言う『負けた時に“コイツのリードなら仕方がない”と思わせられる』というのは、それだけタッグを組む投手や対戦相手のことを考え抜いた上で、チームをリードしていくっちゅうことやと思う。

ワシらの世界に例えると、常日頃から現場関係者との付き合いを深め、他には喋らへんような独占ネタを引っ張ってくることに加え、そういう材料をどれだけ緻密に比較・検討して、最終結論としてお送りできるか……に言い換えられそうや。


競馬という競技の性質上、レース中の有利不利や、レース直前(返し馬やゲート裏)での体調・精神面の変化といった不確定要素もある。それは避けられへん。野球でもそうや。大谷翔平だって160キロをストライクゾーンギリギリに投げても、打ち返されることがあるんやから。

ただ、そういう結果になった時にも、どれだけ胸を張って皆様に情報内容や取材の過程を誇れるか。そしてご覧いただいた皆様にしっかりと納得していただけるか。

今月で創業から18周年を迎えたワシらは次の1年、その領域を目指してイチから精進してまいる所存ですわ。その先に、さらなる成績向上があるとも信じとるしね。今後もより一層の叱咤激励のお声をいただけますと幸いでございます。

堀江の推奨レース

※推奨レースは当時、シルバーランク以上(有料会員情報にご参加の方)の会員様のみ公開しておりました。(レース後につき一般公開中)

京都10R
シドニーT

◎本命馬

②マイネルエニグマ
(吉田/和田竜)

大半の競馬ファンの皆さんにとって『最終追い切り』と言えばイコール水曜日という認識だと思う。けれども、実際は厩舎によって調教のルーティーンは様々や。

例えば、栗東・吉田直弘厩舎最終追い切りを火曜日に持ってくるケースが多い。レース当日までの時間を長めに取りたいんやね。

そして、この火曜追い切りには厩舎の思惑とは違うところで、ひとつ副次的効果がある。それは“調教をチェックしている新聞記者がほとんどいない”ということ。通常、一般取材陣がトレセンに入るのは水曜日からやでな。

ましてや近年は坂路だけじゃなくてウッドコースにも自動で時計を計測してくれるようになったし、紙面用の調教タイムはその数字を引っ張ってくるだけでエエもんな。だから、ほとんど追い切りをする馬が居ない火曜日に熱心にトレセンに行く人間なんてゼロに等しいというワケよ。栗東を拠点としとるワシらと違ってな。

ということで、この厩舎の火曜追いは盲点となるケースが少なくない。重賞で活躍したマリアエレーナとかもそうやったね。


ということで、その吉田厩舎からエエ話が聞こえてきた②マイネルエニグマに注目。この馬は前走が8ヶ月ぶりのエントリーで4着と見せ場十分の結果やった。

ただ、その8ヶ月前のレース(2023/8/12小倉10R)というのが“感冒のため出走取消”。夏の暑さにやられて熱中症になり、立て直しに時間がかかったんや。

加えて2走前は、さらに1年遡って2022/8/10札幌10R。その後に脚部不安を発症して休みが長くなり、取消を挟んでの復帰ということで、実質的にはほぼ2年近くのブランクがあったんよね。

そんな過程での出走だったことを考えるとメチャクチャ良い内容やったし、一度叩いたことでの上積みはかなり大きいようや。実際、調教師は馬主サイドに「使った効果がテキメンですし、一度使ってしっかり走れるようになった。期待してください」と報告しとったみたいやしな。


そもそも、昔の話やがこの馬は未勝利時代から結構強い相手と戦ってきとった。

例えば未勝利時代を見て行くと、2021/3/14阪神5Rではサトノラムセス(現オープンクラス)の2着、続く2021/3/27阪神2Rではリッケンバッカー(後にアーリントンC2着、NHKマイルC4着)の2着や。

1勝クラス時代の2021/11/7阪神7Rではメイショウシンタケ(後にリステッド勝ち)の2着に入り、この時の3着馬も現3勝クラスのサトノペルセウス。これらの比較から、マイネルエニグマ自身も2勝クラスでは大威張りできるだけのポテンシャルは秘めているはず。まだ人気の盲点(午前11時時点で単勝5番人気)になっているココで決めてもらいたいね。

馬券のポイント

相手筆頭は⑤ポルカリズム中内田厩舎×川田将雅のゴールデンコンビということで、当然ながら厩舎サイドが力を入れている一頭。ただ、この馬は精神面で難しいところがあって、実際に昨年夏には川田が折り合えずに暴走して負けたレースもあった(2023/8/12小倉9R)。川田が騎乗するのはその時以来となる。腕の見せ所やね。

⑥ロードマンハイムはブリンカーを着用した前走(2/4小倉9R)で圧勝。重馬場が向いたところもあるが、その時に見せた先行力が今回も生かせれば十分通用しそうや。こういう馬に坂井瑠星を乗せる辺り、厩舎サイドもよう分かっとるな。

その他、③ドットクルー「前走は2着とはいえ直線で動けないポジションになったのが痛かった」とレース内容にややお怒り。これもスムーズなら上位争いに食い込む力はある。直近不振の⑨サクセスドレークは今回からブリンカー着用で厩舎サイドは力が入っとる。ここまでを本線としましょ。

少頭数とはいえ、②マイネルエニグマが勝ち切ってくれれば妙味は十分。頑張ってくれ~。

推奨買い目
馬連

本線
2-5
2-6
2-3
2-9

押さえ
2-8
1-2
2-4

3連複

軸:2
相手:5.6.3.9.8.1.4
(軸1頭ながし21点)

3連単

1着:2
2着:5.6.3.9
3着:5.6.3.9.8.1.4

1着:5.6
2着:2
3着:5.6.3.9.8.1.4
(フォーメーション36点)

堀江

栗東生まれ栗東育ちの大ベテラン
栗東トレセンのほぼ隣に生まれ、トレセンから流れてくる馬の匂いを日々感じ、目と鼻の先で競走馬と関係者を見て育った大ベテラン記者。予想に魅力を感じ専門紙記者になるも、「サラリーマンとしての記者生活はつまらない。囲み取材では誰も本音を話さない」と独自の取材術を磨き、現在はフリーで栗東を中心に活動中。

長年の経験で得た嗅覚を武器としており、関西事情はこの男に聞いておけば大体分かると言っても過言ではない。周囲からは“ビッグボス”と慕われ、厩舎関係者も管理馬の相談を持ちかけることも日常茶飯事。アナタが普段見ている競走馬のレース選択にもこの男が関わっているかも……?

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