
まいど!栗東のビッグボスこと堀江です。
いや~、暑うなりましたなあ。我々の拠点もお昼過ぎに30度超え。先週までは「まだまだ夏競馬なのは暦だけやな」と思っていたんやけど、この水曜は気温も夏って感じやったわ。
で、この時期になってくるんと気になるのが『夏負け』や。
ワシらも夏はヘバって「もうそうめんしか食えへん」ってなるけど、競走馬も暑さは得意ではないんや。
注目すべきは馬の“目”やね。

馬の目の周りが黒くなってもうてるのは夏負けのサイン。汗をかいたりしてちょいと黒くなってるだけならマシやけど、もう見るからに真っ黒って馬は暑さにやられてもうてるね。
ちなみにまだまだ気温がマシだった先週の段階でも「とある馬を見に行ったら、目の周りがあからさまに真っ黒でした。もうこれ以上暑くなっちゃうとヤバイですね。さっさと結果を出さないと……」なんて声が出とったからね。これから先はそういう“状態面”の話の重要度がこれまでよりも上がってくるで。
さて、まずは今週も【競馬裏チャンネル】から行ってみましょか~。
【今週の競馬裏チャンネル】
もうひとつ上のレベルを目指すために
助手時代、角居厩舎でサートゥルナーリアを担当していたのが吉岡辰弥調教師。2020年に開業した厩舎の評判はデビュー当初から高かったが、依然として今も高いまま。今年も先週までに17勝を挙げ、昨年の38勝超えも視野に入ってくるレベル。
そもそも、サートゥルナーリアがG1を2勝したのは、吉岡師が所属していたことが大きいと言われている。
サートゥルナーリアのホープフルS出走時、同馬の所属先は中竹厩舎となっている。それは角居師の不祥事があったための一時転厩によるもの(※名義こそ転厩になるが、携わっている厩舎スタッフに変更はない)。この時、実質的に厩舎で指揮を執っていたのが吉岡師だった。
ノーザンファーム系の評価が高い調教師だが、一方で別の大物馬主からの評価も高いという。
岡田スタッドを率いる岡田牧雄氏の評価が高いみたい。実際に岡田スタッド生産馬との相性もいいし、ブローザホーンが中野栄治調教師の引退後に回ってきたのも、信頼されているからでしょう。
NHKマイルCを勝てはしなかったものの、ノーブルロジャーとかノルマンディー系も期待馬がいるし、なおかつ結果も出している。宝塚記念を勝つようだとさらに評価はグングン上がるだろうな。

“ジャスティン”でお馴染み、三木正浩氏の信頼も得ているという。三木氏のメインステーブルは杉山晴厩舎だが、超がつくほどの人気ステーブルとあって、いくら三木氏の馬でも全てを入れることはできない状況。
三木さん、社台・ノーザングループとの関係が実質的に切れてしまったので、今年の2歳からはグループの馬がいないんだよ。しかも三木さんって、以前寺島調教師や田中博調教師を一方的に切り捨てたことがあって、その辺も有名なんだよな……。
吉岡師はそれを知っていてもちゃんと受け入れて、三木さんを上手く操縦しているってのは、さらに評価できる点なんだろうな。

吉岡厩舎は2020年に開業したばかりだが、社台グループ以外の馬での重賞制覇も目立つ。実は中央競馬での重賞は、全て非社台グループの馬で制している。
一方、地方交流重賞ではシルクのヴェルテックス、G1レーシングのディクテオンと社台グループの2頭で勝利。預託馬にはシルクやキャロットの馬も増えてきており、今後は更に質が上がってきそう。
宝塚記念のブローザホーンが念願のGIタイトルに手が届くようだと、師匠でもあった角居師のように、超人気厩舎になる可能性もある。引き続き注目しておきたい厩舎だ。
【ビッグボスの情報注目馬】
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堀江
栗東生まれ栗東育ちの大ベテラン
栗東トレセンのほぼ隣に生まれ、トレセンから流れてくる馬の匂いを日々感じ、目と鼻の先で競走馬と関係者を見て育った大ベテラン記者。予想に魅力を感じ専門紙記者になるも、「サラリーマンとしての記者生活はつまらない。囲み取材では誰も本音を話さない」と独自の取材術を磨き、現在はフリーで栗東を中心に活動中。
長年の経験で得た嗅覚を武器としており、関西事情はこの男に聞いておけば大体分かると言っても過言ではない。周囲からは“ビッグボス”と慕われ、厩舎関係者も管理馬の相談を持ちかけることも日常茶飯事。アナタが普段見ている競走馬のレース選択にもこの男が関わっているかも……?