
阪神の育成ドラ1・工藤が最速157キロ出しとったわ
まいど、栗東のビッグボスこと堀江でございます。
街を歩いとったら振袖姿の若い子ちゃんたちが、ぎょうさんおったわ。世間は卒業式のシーズンやな。ワシにも一応、青春時代というモンがあったんやで!まぁ、ワシの青春話なんか興味ないか。
競馬の世界は先週が卒業式。新人騎手は日程の関係で先週デビューしたけど、新規開業の調教師にとっては今週が始業式。華々しいスタートを切るためにイキナリから気合入っている厩舎もおれば「ウチはジックリいきます」とマイペースを貫く厩舎もおる。
今日の【競馬裏チャンネル】はそんな新規開業厩舎に触れとるで!
【今週の競馬裏チャンネル】
いきなり20馬房スタートの3厩舎
3月5日から新規開業の調教師が本格稼働。
3月4日の調教後に人馬が新厩舎へ引越ししているが、毎年のこととはいえ、今週水曜の追い切りは混乱模様のスタートとなった。
JRAが移動馬などの情報を更新するのが月曜日、木曜日。そのため、水曜日に追い切った馬の所属厩舎は移籍前の厩舎での表記となっている。
毎年のこととはいえ、この表記違いで混乱してしまう。
新厩舎はまだ厩舎服が見慣れないこともあるし、なかなか気づきにくい。昔とは違いひと厩舎丸ごと引き継ぐパターンは減っているので、厩舎表記が違うと坂路では……
今、走っていたのはどこの厩舎だっけ?
ウチの馬はどの時計だ?

みたいなことが起こり、しばらくは混乱が続きそうだ。
また、今年は関西の3厩舎が20馬房スタートと異例の開業となった。
今年は関西所属の5人が引退、1人が勇退ということもあり、合計128馬房が空いた関係で、東田明士調教師、前川恭子調教師、秋山真一郎調教師の3厩舎が20馬房スタート。
秋山調教師は元騎手、前川調教師はJRA初の女性調教師として注目が集まっているが、馬のラインナップやスタッフを考えると東田明士調教師は初年度から活躍できるポテンシャルがありそうだ。
東田明士調教師は音無調教師の多くのスタッフと有力馬も引き継いでいる。
音無厩舎もJRA通算1000勝がかかっていたので使い倒したところがあるけど、かなりの馬を引き継いだし即戦力候補も少なくない。
元々、東田明士調教師は池添兼雄元調教師の一門だったことを考えれば、社台グループ系の馬が集まらずに苦労する可能性もゼロではなかった。
だが社台グループ系の馬も多く引き継ぎ、吉澤ステーブル関係の馬も多く入っている。スタッフもGⅠや重賞慣れしている人も多いし、ネームヴァリューの差でそこまで話題になってないけど、いきなり活躍する下地はあるはずだ。
関西では他に佐藤悠太調教師、加藤公太調教師、井上智史調教師が開業する。
さすがに加藤公太調教師、井上智史調教師は昨年末に合格が発表されたばかりでの開業で、14馬房スタート。それでもひと昔前は12馬房スタートだったりしたから、しばらくは大変だろう。しかも、開業が間もないと今年の2歳馬も急に決まったりで、そもそも自分が選んでいない馬だったりするから、軌道に乗せるのは大変だと思われる。
それでも、技術調教師として研修する期間がほとんどなかった高橋一哉厩舎は今年早くも4勝。川村調教師の逝去により、急遽、2024年10月に開業した宮地貴稔厩舎も今年は4勝を挙げている。
こういった前例もあるだけに、今週からデビューする新人調教師も早い時期から成績を伸ばしてくる可能性は十分ある。今後も機会があれば、新人調教師の評判や手腕、方針などなど、可能な限りお伝えしていきたいので注目してな。
【ビッグボスの情報注目馬】
この舞台の達人が決める

堀江
栗東生まれ栗東育ちの大ベテラン
栗東トレセンのほぼ隣に生まれ、トレセンから流れてくる馬の匂いを日々感じ、目と鼻の先で競走馬と関係者を見て育った大ベテラン記者。予想に魅力を感じ専門紙記者になるも、「サラリーマンとしての記者生活はつまらない。囲み取材では誰も本音を話さない」と独自の取材術を磨き、現在はフリーで栗東を中心に活動中。
長年の経験で得た嗅覚を武器としており、関西事情はこの男に聞いておけば大体分かると言っても過言ではない。周囲からは“ビッグボス”と慕われ、厩舎関係者も管理馬の相談を持ちかけることも日常茶飯事。アナタが普段見ている競走馬のレース選択にもこの男が関わっているかも……?