個性派記者の本音トーク 堀江

【競馬裏チャンネル】勝ち星急増の背景と未来への期待

個性派記者の本音トーク 堀江
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まいど! 栗東のビッグボス、堀江でございます。月曜はJBC祭りやったな。スマッシュヒットでもお伝えした、ワシの推奨馬も役に立ったか?

【JBCクラシック 推奨馬】
ミッキーファイト 1着
【JBC2歳優駿 推奨馬】
タマモフリージア 1着
ジョウリョクピエロ 7着
【JBCスプリント 推奨馬】
ドンフランキー 10着
【JBCレディスC 推奨馬】
テンカジョウ 2着

ワシが推奨した馬たちが軒並みよう頑張ってくれとったし、ええ馬券が獲れた人も多かったんちゃうか?

この日の船橋は、かなり内の砂が軽かったようで、JBCだけでも逃げた馬が2勝・3着1回。まさに“逃げたもん勝ち”の馬場やったな。

そんな中で差し切り勝ちを収めたミッキーファイトは、やっぱり抜きん出た力を持っとる。これだけ強い馬が世代の頂点に立てへんのは、同世代に歴史的名馬の道を駆け上がっとるフォーエバーヤングがおるからや。

そのフォーエバーヤングは、疲れを考慮して年内は休養。来年は今年と同じく、サウジCからドバイワールドCというローテーションを組むようやな。

しかも矢作調教師が「芝も一度試したい」と言っとったらしいし、有馬記念をラストランに選んで、そのまま引退式するんとちゃうか?

日本のファンにその勇姿を焼き付けてもらおうとする、矢作調教師らしい粋な使い方をしてくると思うで。



今週の競馬裏チャンネル
~勝ち星急増の背景と未来への期待

競馬界において、調教師は厩舎の『監督』であり、その手腕が馬の成績を大きく左右する。近年、着実にその評価を高め、2025年11月3日時点で27勝と、自己最多勝を大幅に更新して躍進を遂げているのが栗東の小林真也調教師だ。

まだ40代半ばと若いが、そのキャリアは決して順風満帆ではなかった。彼の躍進の背景には、豊富な経験と確かな技術、そして強い信念が隠されている。

小林師の経歴は、いわゆる『競馬一家』とは一線を画す。競馬サークル内に特別な縁故を持たず、一般社会からこの世界に飛び込んだ。調教師試験の受験資格が得られる28歳から挑戦を始め、合格したのは実に12回目、40歳目前となる2020年のことだった。

2021年3月に厩舎を開業すると1年目から10勝をマーク。その後も11勝、19勝、18勝と着実に勝ち星を積み重ね、5年目となる今シーズン、ついにその才能が大きく花開いた。

なぜ彼は、開業からわずかな期間で有力厩舎の仲間入りを果たしつつあるのか。その答えは、調教師になる前の下積み時代にある。


小林師は、JRAの厩舎スタッフとして、まず大橋勇樹厩舎で経験を積んだ。ここは個人馬主の馬が多く、厩舎スタッフが主体となって馬を仕上げていくスタイルが求められた。

その後、長く在籍したのが平田修厩舎だ。平田厩舎は、社台グループをはじめとする大手クラブの有力馬も預かっている。ここでは育成牧場と密に連携し、馬の状態を高いレベルで維持・向上させるノウハウが求められる。

つまり、小林師は『馬主の意向を汲み、厩舎主導で仕上げる技術』と『大手牧場や外厩と連携して馬を仕上げる技術』という、現代の競馬界で成功するために不可欠な重要なスキルを、トップレベルの現場で学んできたのだ。

自身もカレンブラックヒルの調教を担当するなど、腕利きのスタッフとして知られており、その経験が調教師として独立した今、強力な武器となっていることは間違いない。さらに、角居厩舎の解散に伴い、名馬の育成に携わった優秀なスタッフが2名、小林厩舎に加わっている。これも厩舎の底力を押し上げる大きな要因となっている。

結果を出し始めると、自然と馬質も向上する。これは競馬界の鉄則だ。小林厩舎の成績上昇に伴い、ノーザンファーム系の有力馬が続々と入厩するようになった。

特に注目すべきは、現在の2歳世代だ。この世代から、ローベルクランツという期待馬が登場した。

新馬戦こそ評判馬サレジオのクビ差2着に敗れたが、続く未勝利戦では力の違いを見せつけて圧勝。体質や気性の面で課題は残すものの、その素質は高く評価されており、次走はクラシックへの登竜門である東京スポーツ杯2歳S(G2)への出走を予定している。

この馬が活躍すれば、キャロットファームなどノーザンファーム系の大手クラブからの信頼はさらに厚くなり、今後さらに期待馬が集まる好循環が生まれるだろう。

また、古馬ではダート短距離戦で活躍しているサンライズアムールが、11月3日に行われたJBCスプリント(Jpn1)でも3着に好走するなど厩舎を牽引しており、交流重賞を中心に今後も大きなタイトル獲得が期待される。

現在、杉山晴紀師、中内田充正師、斉藤崇史師といった40代の若手調教師が複数のG1タイトルを手にして、次世代の競馬界をリードする存在として注目されている。

だが小林真也調教師も、彼らと肩を並べ次世代の競馬界を背負う存在となる日も遠くないかもしれないだけに、今後も目が離せないところだ。



ビッグボスの情報注目馬
~早くから暮れの大障害を目標に


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堀江

栗東生まれ栗東育ちの大ベテラン
栗東トレセンのほぼ隣に生まれ、トレセンから流れてくる馬の匂いを日々感じ、目と鼻の先で競走馬と関係者を見て育った大ベテラン記者。予想に魅力を感じ専門紙記者になるも、「サラリーマンとしての記者生活はつまらない。囲み取材では誰も本音を話さない」と独自の取材術を磨き、現在はフリーで栗東を中心に活動中。

長年の経験で得た嗅覚を武器としており、関西事情はこの男に聞いておけば大体分かると言っても過言ではない。周囲からは“ビッグボス”と慕われ、厩舎関係者も管理馬の相談を持ちかけることも日常茶飯事。アナタが普段見ている競走馬のレース選択にもこの男が関わっているかも……?

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