個性派記者の本音トーク 加藤

【阪神ジュベナイルフィリーズ】可愛い子には旅をさせよ!?5月生まれのお嬢様

個性派記者の本音トーク 加藤
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ども、騎手情報担当の加藤です。今日は日本のレースに参戦することが史上初となる2歳外国調教馬について学ぶぞ!

今週は2歳女王を決める一戦、阪神ジュベナイルフィリーズだ!

クラシック路線で活躍する馬が多く出走する同レースは初タイトルが懸かる上に、3歳春に繋がる大事な一戦。

昨年でいうと、1着アスコリピチェーノ、2着ステレンボッシュで、桜花賞でもワンツー決着だったよな。また、直近の勝ち馬だとリバティアイランドソダシがいる。

そんな春に向けて重要なレースに、今回阪神ジュベナイルフィリーズ史上初となる外国調教馬の参戦が話題となっているんだよ。5月1日生まれメイデイレディだ。

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そもそも2歳の外国調教馬が日本のレースに参戦すること自体が初なんだよ。

前例がないだけに、2歳時に来日させるのは、どんな意図があるのか気になるところだよな……。

まずは、メイデイレディがどんな馬なのかを探っていこうか。

前例がない2歳外国調教馬の参戦!
5月生まれのお嬢様

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まずはメイデイレディのプロフィールを確認していこう。

■メイデイレディ
生年月日 2022年5月1日
性別
毛色 鹿毛
タピット
ネモラリア
母父 モア ザン レディ
調教師 ジョセフ・リー
生産者 White Birch Farm Inc
馬主 KatieRich Stables LLC
通算成績 4戦3勝 [3-1-0-0]

先ほども言った通り、2歳外国調教馬が日本のレースに参戦すること自体が初なので、とりあえず調べられるところからだな。まずは血統から日本への適性があるかを確認していこう。

タピット産駒は日本で【46頭】走っている。代表馬としては思いつくのは、G1フェブラリーSを勝利したテスタマッタやG2ローズSを勝利したラビットランがいる。芝でもダートでもこなせているが、日本ではダート寄りの血統になっているな。

ちなみに京都芝1600mに出走したことがある馬は5頭いて、計6回出走しているが、[1-0-0-5]の成績。テスタマッタの新馬戦のみとなっている。



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母数が少なすぎるから、タピット産駒の京都芝1600mのデータに関しては、度外視だな。

続いて、メイデイレディの近走成績についてもまとめてみよう。

メイデイレディの通算成績は4戦3勝 [3-1-0-0]、連対率は100%だな。前走BCジュベナイルフィリーズターフでは惜しくも2着だったんだ。ただ、この時の1着馬はすでにG1を2勝していたレイクヴィクトリア。同レースでG1を3勝、無敗の5戦5勝になる。勝ち馬が強かっただけに悔しい結果にはなったが、0.3秒差は評価できる。

それも1コーナーで、他馬が外へ膨れるのを避けて外に弾き出される不利を受けての0.3秒差なので、不利さえなければ勝ち負けできたと思うんだ。

これだけ米国で活躍しているのに、なぜ参戦するのか。そこは大事なポイントになりそうだな。

ジョセフ・リー調教師と日本

実はジョセフ・リー師の奥さんは日本人なんだ。義理の父は元騎手で元調教師の加賀武見氏だそう。これだけでも日本に縁があるが、ジョセフ・リー師が開業前に95年安田記念を勝利したハートレイクの担当者として調教のために来日していたんだ。さらに日本の育成牧場にも勤めていた経験もあるとか。

そのような過去があるから、自身の調教馬を「日本で走らせたい」という想いと、日本競馬を理解しているからこそメイデイレディを来日させた面もあるだろう。

ジョセフ・リー師からしたら「時は満ちた」ということかもしれない。または「可愛い子には旅をさせよ」ということで、メイデイレディに対しての試練かも。

5年ぶりの来日!引退を撤回した天才トップジョッキー

メイデイレディの鞍上にはデットーリ。同馬がデビュー以来4戦とも騎乗しているため、今回もデットーリに託されたということだ。

フランキーが日本に来るぞ!!!!!



デットーリは2023年限りでの引退を表明したが、引退を撤回し現在は米国で現役を続けているんだ。今回の来日は5年ぶりになる。

世界で活躍するジョッキーなわけだけど、日本のG1も4勝もしていて、その内3勝はジャパンカップなんだ。特に印象的なのはやっぱりアルカセットだなあ。

日本でもその天才ぶりを発揮しているわけだが、今回で日本に来るのも年齢的には最後かもしれないんだよ!

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これは今年の日本ダービーでダノンデサイルに騎乗し勝利した時のノリさん(横山典騎手)なんだけど、馬の上で両手を上げてジャンプしているんだ!

実はこのパフォーマンスには名前がついていて『フライングディスマウント』って言うんだぜ。

実はフランキーが最初にやり始めたんだよな!

フランキーが勝ったら『フライングディスマウント』してくれるかもしれないから

絶対に見に行かなきゃいけないよな!!!!!



しかも今回メイデイレディに騎乗するために来日するわけだが、エキストラ騎乗が可能なので、既に日本馬へ騎乗する予定も入っている。この1日は馬券的な意味でも楽しみだよ。

ということで、今日はメイデイレディについての“予備知識”レベルではあるが、プロフィールや陣営について紹介させていただいた。

2歳外国調教馬の日本レース参戦は初のことだから、どのくらい好走するのか気になるところだな。結果次第では、今後2歳G1レースにも外国馬が参戦することになるかもしれないから、クラシック路線を目指す日本のお嬢様と米国のお嬢様の対決には、目が離せない一戦になりそうだ。



加藤

関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。

騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。

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