個性派記者の本音トーク 加藤

【福島牝馬ステークス】過去10年で前走G3組が全勝!特にあのレースに注目!

個性派記者の本音トーク 加藤
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ども、騎手情報担当の加藤です。

今週は、福島競馬場の芝1800mにて福島牝馬ステークスが行われる。

今年から開催日が1週前倒しとなり、G1・皐月賞の裏で施行される。

当レース1着馬にはG1・ヴィクトリアマイルの優先出走権が与えられるが、該当馬でヴィクトリアマイルに出走したのは5頭のみ

それに対し、阪神牝馬Sの1着馬は10年連続でヴィクトリアマイルへ出走。福島牝馬SはG1の前哨戦として重要視されていないようで、ここを使って中距離の牝馬限定重賞へ連戦する馬も多い

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今年は、関西馬の参戦が少ないな。

ただ、関西馬にとって相性がいいレースとなっていて、新潟芝1800mで行われた2021年を含めた過去10年(2015年~2024年)の福島牝馬Sでは、関西馬が【7勝】、関東馬が【3勝】となっている。

人気薄ながら好走する関西馬もおり、2020年には15番人気ランドネが3着に食い込み、3連単227万8000円と高配当も出ている

3連単5万円以上の決着が過去10年で8回あるように、福島牝馬Sは波乱傾向にあるレースでもあるんだ

では、どんな馬が好走するのか、それは前走G3を走った馬が関係してくるぞ!

過去10年で前走G3組が10勝!
その中でも中山牝馬Sに注目すべし!

昨年は、コスタボニータが前走G3・中山牝馬S(5着)に出走し、福島牝馬Sで1番人気に推され勝利した。

福島牝馬Sは、重賞ばかり使っているようなオープン馬と、条件クラスの身分ながら格上挑戦する馬が入り混じるレースになっているが、やはり前走で重賞に出走していた馬が好成績を残している

では、どの組が好走しているのか前走クラス別の成績を見てみると、

■前走クラス別成績
※過去10年(2015年~2024年)
前走クラス着差度数勝率連対率複勝率
2勝クラス0- 1- 0- 8/ 90.0%11.1%11.1%
3勝クラス0- 2- 1- 20/ 230.0%8.7%13.0%
オープン0- 1- 1- 12/ 140.0%7.1%14.3%
リステッド0- 0- 1- 5/ 60.0%0.0%16.7%
G310- 6- 6- 63/ 8511.8%18.8%25.9%
G20- 0- 1- 6/ 70.0%0.0%14.3%

前走G3組の成績が[10-6-6-63]と全勝しているんだ。福島牝馬Sが創設された2004年から確認しても、2006年に2勝馬が勝利した以外は前走G3組が勝利している。

その中でどのG3レースが好成績を残しているか見てみると、

■前走G3レース別成績
※過去10年(2015年~2024年)
前走レース着差度数勝率連対率複勝率
中山牝馬S6- 6- 2-47/619.8%19.7%23.0%
愛知杯2- 0- 2- 6/1020.0%20.0%40.0%
小倉大賞典1- 0- 0- 2/ 333.3%33.3%33.3%
新潟大賞典1- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%100.0%
京都牝馬S0- 0- 1- 4/ 50.0%0.0%20.0%
ターコイズS0- 0- 1- 1/ 20.0%0.0%50.0%
中山金杯0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%0.0%
ダービー卿T0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%0.0%
オータムAH0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%0.0%

前走中山牝馬S組が多く出走するレースということもあり、6勝している。その中で、コスタボニータのように前走馬券圏外だったが福島牝馬Sで巻き返すことがある。

今年も前走中山牝馬Sに出走した馬が福島牝馬Sに出走してくるので、注目する必要があるな。

前走中山牝馬S組が福島牝馬Sで好走する理由とは?

ではなぜ前走中山牝馬S組が福島牝馬Sで好走するのだろうか。

いくつかある好走理由から3つ紹介させていただきたい。

理由1:斤量差の縮小
⇒中山牝馬Sはハンデ戦で行われる。しかし、福島牝馬Sは別定戦となるため各馬の斤量差が小さい。そのため、格上挑戦する馬が軽い斤量で激走する可能性も低く、中山牝馬Sで力を出せなかった馬がフラットな斤量差で巻き返す傾向にある

理由2:同じようなコースで慣れが見込める
⇒中山芝1800mと福島芝1800mのコースレイアウトは似ている。そのため、中山牝馬Sで好走した馬は福島牝馬Sでも好走する傾向にあり、馬券圏外に沈んだ馬も同じようなコースで経験を積んだことで巻き返しが図れると考えられる。

理由3:相手関係が弱くなる
⇒中山牝馬Sにはヴィクトリアマイル出走を目指す馬も出走しているが、福島牝馬Sをステップにヴィクトリアマイルへ向かう馬が少ないため、相手関係が楽になり実績上位馬や中山牝馬Sで好走できなかった馬の好走率が上がる。
これらの条件に該当しそうな中山牝馬S組は、関西馬ではジューンオレンジセキトバイースト。関東馬ではフィールシンパシーホーエリートになる。関西馬はどちらも極端に人気を背負うこともなさそうで、配当的にも面白いところだな。

加藤

関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。

騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。

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