今日も元気にジョッキーネタ、加藤です。
皆様ご存知の通り、先週から7月競馬がスタート。本格的に夏競馬が始まっている。
そんな中、先週は優雅に休みを取っていたのがクリストフ・ルメール。毎年、宝塚記念が終わったら“バカンス”的な休暇を取ることでお馴染みだ。イクイノックスで制した後だから、さぞウキウキだったろうね。
ところが、今年は休暇をわずか1週間に留めて今週から復帰。昨年は宝塚記念後から約1ヶ月半も休みを取っていたことを思えばかなり短いんだ。
加えて、ルメールは上半期が終了した時点でリーディング首位に浮上。年明けから凄い勝率をマークしてきた川田将雅の勝利ペースが失速してきたこともあり、逆転に成功している
そんな中で夏競馬もほぼフル参戦となれば、今年は2021年以来のリーディング奪回があるかもしれないな。
そんなルメール、しばらくは北海道シリーズを中心に騎乗することになるみたいだが、ひとつ覚えておいてほしいポイントがある。それを紹介しておこう。
53キロ以下は基本的に乗れません
実は、ルメールが騎乗できるのは基本的に“54キロ以上”の馬なんだ。ベテランジョッキー・外国人ジョッキーにありがちな『体重の問題』が存在している。中にはユタカさんみたいに「今でも頑張れば52キロまで行けまっせ」というベテランも居るけどね。
今年から全体的に出走馬の斤量が1キロ加算されたとはいえ、条件戦に出てくる3歳牝馬の斤量は53キロというケースが多い(昨年までは52キロだった)。つまり、こういう馬には乗れないワケよ。
今週の騎乗予定馬を見てみると、3歳未勝利戦の牝馬(斤量54キロ)への騎乗はあるが、1勝クラス以上のレースでの3歳牝馬には一切騎乗していない。
逆に言えば、今後『53キロでもルメールが騎乗する』ということになれば、それは“余程乗りたい馬”ということになる。
ルメール以外にも、“この騎手は○○キロ以上しか乗れない”というのは各ジョッキーにパターンがある。それを敢えて破ってくるということは「当然ながら気がある」ということだ。そういうケースはぜひ覚えておこう。
ちなみに、最後に53キロで騎乗して勝ったのは2018年ジャパンCのアーモンドアイ。以降は2019年に1鞍、2020年に3鞍の騎乗機会があるがいずれも敗れていて、2021年以降は騎乗そのものがない。それくらいの激レアケースではある。
なお、ルメールが乗れないような有力3歳牝馬に誰が乗るのか……と考えると、そういう馬は軒並み横山武史に流れるだろうな。しかも、武史が53キロで乗る2頭がまた普通に勝ちそうっていうね。
それが土曜函館12Rのオルフェストと、日曜函館8Rのノレッジビューティ。週末までコチラも覚えておいていただければと思います。
加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。