個性派記者の本音トーク 加藤

【原因はハッキリ】今村聖奈、大不振。勝てない理由が2つある!?【永島との差は広がるばかり】

個性派記者の本音トーク 加藤
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関西ジョッキーは大体トモダチ、加藤です。
今日は久々に、真面目な関西ジョッキー分析をお送りする。その中心は女性騎手・今村聖奈だ。

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初勝利時の今村の写真
期待感はどこへやら……

今年は春に『調整ルームでの携帯電話持ち込み問題』で騎乗停止を食らったことが大きくニュースになってしまった上、肝心の結果で目立てていない状況が続いている。

1年前の彼女は夏の小倉開催で勝ちまくり、8月~9月2週目までの6週間で計107鞍に騎乗して、(16-7-6-17)の勝率15.0%と、女性騎手としては圧巻の成績を残していた。

ところが、今年は8月以降~9月2週目(=先週)まで6週間で計65鞍に騎乗して、(1-3-6-55)の勝率1.5%。騎乗数が減った上に、勝率は昨年から10分の1まで低下という厳しい状況に追い込まれている。

一方で、立ち位置が近く、また同タイミングで騎乗停止を食らった永島まなみ同期間で計69鞍に騎乗して、(5-6-5-53)の勝率7.2%となっている。地道に結果を残し続ける永島に対し、すっかり勢いがなくなってしまった今村の構図だ。

もちろん、短期間の成績は上振れも下振れもあるので“参考程度”ではあるのだが、それでも現状の今村は「乗れていない」と言わざるを得ない。

そして、それを示す興味深いデータが2つある。

ズバリ『逃げ・先行馬での成績』『速い上がりを発揮した際の成績』だ。これを今村・永島でそれぞれ比較したい。

逃げ・先行馬での成績比較
永島まなみ
逃げ馬:(0-2-3-4)
先行馬:(2-4-2-9)
合計:(2-6-5-13) ※26鞍

今村聖奈
逃げ馬:(1-0-0-4)
先行馬:(0-0-0-6)
合計:(1-0-0-10) ※11鞍

⇒永島の積極性が光る一方で、今村は先行できないレースが多い……
速い上がりを発揮した際の成績比較
永島まなみ
上がり最速:(3-1-0-2)
上がり2位:(1-1-0-1)
合計:(4-2-0-3) ※9鞍

今村聖奈
上がり最速:(0-2-4-4)
上がり2位:(0-1-1-6)
合計:(0-3-5-10) ※18鞍

⇒今村は速い上がりで追い込むレースが目立つものの、全く勝てていない……

要するに、今村が勝てていない理由は『積極性を失ったこと』『後方から脚を余す騎乗が多すぎること』と言える。

速い上がりを使っているのに差し届かずに負けるのは見た目にも印象が悪い。そういうレースが65鞍中、18鞍(約27.7%)もあるのだから、流石にこの数字はかなり問題だ。永島はそれなりにしっかり勝ち切る場面が目立つだけに差は大きい。

※ちなみに、この『速い上がりを発揮した際の成績』だが、川田将雅は今村・永島の比較と同じ期間内で(12-2-1-1)と、16鞍中13鞍で勝利していて、馬券を外したのは一度のみ。これが日本人ナンバーワンの腕前と判断力ということだな……。

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マルシュロレーヌで
大井重賞を勝った時に撮った川田
コロナ渦というのが見た目に分かる

そして、脚を余す競馬が多いということは、それだけ現状の今村は積極性が失われているということ。逃げ・先行の手に出たのが永島の半分以下だからな。せっかくの『女性騎手だけの減量特典』を生かせていないのよ。


なんでこうなっちゃったかというと、実はターニングポイントが存在すると思っている。決して例の騎乗停止問題ではない。

それは結構前に遡る。昨年10月29日(土)の新潟7Rで、この時に今村の前を走っていた丹内祐次の騎乗馬(クレイジーリッチ)が、ゴールまで残り100mくらいのところで他馬と接触して転倒。それを今村は辛うじて飛び越えるような形になったことで大事故は回避したんだけど、丹内は負傷してしばらく戦線離脱となってしまった。

そしてこの後から、どうも今村は馬群を避けるような競馬が増えてるんだよな。だから先行争いで他馬と競り合うような場面を避けて控えてしまい、勝負処では馬群に突っ込めず外を回して脚を余してばかり……というレースになってしまうんだ。つまり、負けるべくして負けているのよねえ。


レース中の事故がキッカケで自身の乗り方を崩してしまうジョッキーは過去に何人も見てきたが、今村もその一人と言わざるを得ない。

まだ2年目と若いし、色々なトラブルがありながらも乗せてくれる関係者は多いワケだから、何とか立て直してほしいところではあるが、騎乗内容以外にも改善すべき要素は多々ある。周囲からの見る目は日に日に厳しくなっているのもまた事実だ。

この前なんか、某オーナーが「アイツのやることが理解できない」とレース後にポツリと漏らしていたという話が馬主席から聞こえてきていたらしいからな。その馬も、今村に乗り替わるまでのレースではスピードを生かして先行できていたのに、乗り替わった矢先に後方からの競馬になって脚が使えず大敗。なかなか擁護できない内容だった。

幸いにも置かれている環境は恵まれているのだから、先輩たちの姿勢をしっかりと見て、再び奮起してくれることを願うばかりだ。

加藤

関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。

騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。

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