個性派記者の本音トーク 加藤

【授業参観!?】勝負の東京遠征……ではない某トップジョッキーの日曜東京参戦

個性派記者の本音トーク 加藤
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どもども、関西ジョッキーは大体トモダチ、加藤です。

いよいよ今週から待ちに待った『東京開催』でございます。

東京開催といえば、とにかく関西陣営……それも頼りになる上位厩舎たちにとっては絶好の“稼ぎ処”だ。

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先週、謎の東京出張をしてきた
赤崎記者の写真提供です。誰も居ねえ!

なんといっても東京コースは幅が広くて直線が長く、不利がきわめて少ない、日本でも屈指の大箱コースだ。そういう舞台に勝負の関西馬を持っていけば、しっかりと能力を発揮して勝利を計算しやすいんだよ。

また、関東圏のレースとなると、どうしても地元の関東馬の方が人気になりやすい。

というのも、人気の指標となるスポーツ紙や専門紙の印を打つ一般のトラックマン達が居るが、関東の番組は関東の記者が印を打つ。そうなると、必然的に自分が直接見ている関東馬の方を重く見がちなんだよ。

そうすると、コッチとしては当たり前に勝負する関西馬なのに、関東ではその存在が知られてなくて配当妙味バツグン……みたいな場面が増える。その結果が怒涛の万馬券ラッシュとして返ってくるワケだ。

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この秋の東京開催も、初日からイイ関西馬がわんさか揃ってるんだよな。会員の皆様にはぜひ楽しみにしてもらいたいね。



というわけで、表題の話へ移ろう。この東京開幕週も関係している。

某トップジョッキーとは、今年もリーディング争いを繰り広げている川田将雅のことだ。

先々週は神戸新聞杯をサトノグランツで制し、先週スプリンターズSはママコチャで優勝。この騎乗内容がどちらもエグくて、サトノグランツは最後の進路取りがバッチリだったし、ママコチャは最内枠を引いて競馬が難しくなったナムラクレアの進路をブロックしながら、前残りの展開を読み切った上での早め押し切り。

しかも、ママコチャに至っては“テン乗り”だったんだよね。どこまで事前に騎乗馬のことを深く研究しているかが分かるよ。そりゃあ、そこらの中堅や若手では太刀打ちできないワケだ。

今日は秋華賞の1週前追い切りのためにリバティアイランドの調教に跨っていたな。現時点では文句無しの仕上がりだろう。まともなら負けるビジョンがちょっと見当たらないかもしれん。コチラはどういう馬券で儲けるかが焦点になるだろうな。


さて、そんな川田だが、今週末の3日間開催では東京・東京・京都というスケジュールを組んでいる。それぞれの日に重賞での騎乗馬もあるのだが、それを見ると違和感を覚えないかい?

今週末・川田の重賞騎乗予定
土曜:サウジアラビアRC(GⅢ)
ボンドガール
(美浦:手塚厩舎/馬主:藤田晋)

日曜:毎日王冠(GⅡ)
デュガ
(栗東:森厩舎/馬主:藤田晋)

月曜:京都大賞典(GⅡ)
ヒートオンビート
(栗東:友道厩舎/馬主:社台RH)

サウジアラビアRCのボンドガールはハッキリ言ってめちゃくちゃ有望な2歳牝馬だ。新馬戦(6/4東京5R)の勝ちっぷりは素晴らしかったし、そのレースから既に2・3・4・5・6着馬が勝ち上がっていて、しかも3・6着馬は既に2勝目も挙げている。早くも“伝説の新馬戦”候補となっている一戦の勝ち馬が満を持して2戦目を迎えるワケよ。

今から言っておくが、流石に栗東のオレらとしても『今回のボンドガールに逆らうのは簡単じゃない』と思っている。それくらいの素質馬だ。

ひとつ飛ばして、京都大賞典のヒートオンビートは過去に川田が騎乗したことが何度もあり、前走・目黒記念ではレーンを背に重賞初勝利。正直、GI級の馬とは言えないだけに、裏を返せば“京都大賞典がメイチ”とも考えられる。友道厩舎と川田のコンビでは先述のサトノグランツ(神戸新聞杯)で重賞を制したばかりだ。


さて、最後に回したのがデュガだ。確かに川田は森厩舎の馬にはそこそこ騎乗しているし、藤田晋オーナーの騎乗馬という意味では前日のボンドガールとの繋がりもある。

だが、これまで1200m~1400mを使ってきた馬が突如の方針転換である。これ、いくら川田が乗っても勝負度合いが高いとは到底思えないだろう?

しかも一般には知られていないルールとして『3(4)歳以上のGⅡで芝1800m以上の競走に出走したオープンは、11着以下でも100万円が出走奨励金として支払われる』というものがあってな。タイムオーバー(今回なら勝ち馬から4秒以上)にならない限りは、タダで100万円ゲットが保証されているんだよ。

そういう稼ぎ方が上手な森厩舎らしい使い方と考えれば納得が行くだろうし、実際に厩舎サイドからしたら「今回は騎手にこだわりは無い」と考えていたと思うぜ。だって出走登録の段階で騎乗予定騎手が決まってなかったからな。まさか川田が空いているとは……という感じだろうよ。

そういう状況で、川田サイドからしたら“せっかく東京に居るんだし、重賞で頼まれたからには一応乗っておくか”と考えるのも不自然なことではないだろう。周囲とのお付き合いもあるからさ。

一応補足しておくが『真面目に乗らない』ということを言っているワケではないので。念の為ね。



で、最後に本題よ。

川田将雅は、何を目当てに日曜日の東京に参戦するのか。ズバリ……。


ジョッキーベイビーズ


だろう。毎日王冠後の開催が恒例となっているこのイベントに、なんと川田の息子さんが参加するんだ。だからタイトルで『授業参観』と表現したんだよ(笑)。

これ、実は9月の早い段階で、確か過去のコラムで「川田が重賞に良い騎乗馬が居ないのに東京に行く日がある。その理由が面白いんだよ」って話をチラッとさせてもらってたんだけど、開催日が近づいたのでようやく明かせる……というワケです。

息子さんの名前は純煌(ぎんじ)クンといってね。現在は小学6年生で、栗東トレセンから車で40分くらいの場所に位置している乗馬クラブに所属している。将来は騎手を目指すんだろうな。

その純煌クンが参加した予選会は中京競馬場で行われたんだけど、着用していたのはパパお馴染みのダノックスの勝負服でちょっと笑っちゃったよ。


てな感じで、日曜日は毎日王冠の騎乗馬に気があるのではなく、息子さんの晴れ舞台である“13レース目”の存在によって予定が組まれていることはほぼ間違いないだろう……という、ちょっとした小話でした。

本来、騎手が遠征する時は『どの馬が目当てなのか』を知ることは馬券的にも非常に大事になるが、今回ばかりはレアケースということで、こんなマニアックな情報も扱っていることを知っておいていただけたらと思います!

加藤

関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。

騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。

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