個性派記者の本音トーク 加藤

【武豊×キーファーズ】まさかのアクシデントの裏側に何が……?

個性派記者の本音トーク 加藤
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とんでもねえ鬼レコードがマークされた天皇賞(秋)……の3時間ほど前の話をしよう。どうも加藤です。

皆さんも既にご存知の通り、天皇賞(秋)は幕を開ける直前に大トラブルがあった。

日曜東京5Rでブラックライズという馬に騎乗して7着に終わったユタカさん(武豊)が、レースを終えて検量室前まで引き上げ、馬から降りて鞍を外す作業中に事件発生。馬から右太ももをモロに蹴られてしまい、松葉杖無しでは歩けないほどに痛みが悪化。ドウデュースを含む午後の騎乗をすべてキャンセルせざるを得なくなった。

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※画像はイメージです

あのユタカさんが「35年騎手やってきて、あのタイミングで蹴られたのは初めて」と言うんだから、それだけ超・低確率なアクシデントに遭ってしまったということだろう。動物を相手にしている以上、どれだけ気を付けてもこういうケースが起きてしまうことはある。

結果、ドウデュースはレース2時間前になって戸崎圭太への乗り替わりが決まった。その時点で空いていた騎手の中から選ぶとすれば、まあ戸崎かミルコ(※スターズオンアース予定が回避で騎乗馬無し)くらいしか無かっただろう。

代役のチョイス自体は妥当な判断だったは思うが、残念ながら7着敗退。代役としての期待に応えることはできなかった。

ただ、これは堀江記者が【スマッシュヒット】のコーナーでお伝えしていたように、今回に限って言えば責められるような騎乗じゃないというか、あまりにも状況が特殊過ぎて「評価のしようがない」という風にオレ個人としては思っている。当欄では過去の記事で戸崎の問題騎乗を採り上げたこともあるけど“それはそれ、コレはコレ”だ。

百戦錬磨のジョッキーであれど、調教ですら跨っておらず、また騎乗する予定があって過去のレースをチェックしているような馬でもない。そんな状況で、数時間前に急遽騎乗が言い渡されたとて準備できる部分はほとんどないからな。

実際、レースではイクイノックスを真後ろでマークする形を取ったが、それが結果的に内・外に馬を併せる形になったこともあり、ガッツリ折り合いを欠く形になってしまった。この辺りも、手の内に入れているユタカさんなら別の作戦を実行した可能性は大いにあり得るけど、それはもう“タラレバ”でしかない。

それにしても、今回のアクシデントに関しては、特に馬主サイドとしても“どうにかならなかったか”という思いがあるだろうな。

というのも、ユタカさんの脚を怪我させてしまった馬(ブラックライズ)が、よりにもよってインゼルレーシングの所有馬だったんだよ。

インゼルレーシングといえば、キーファーズが母体となっている一口クラブだ。要するに、身内の馬がもたらしたアクシデントにより、よりにもよって軍団の大将であるドウデュースに乗れなくなるなんてさ……

こんな悲しいことがあるかよって話。こんなものは“偶然”でしかないんだけど、それにしたって因果なモンだろうよ。


そもそも、先週はキーファーズ軍団としてもめちゃくちゃ力が入っていたんだよ。土曜京都2Rをユタカさん騎乗で勝利したトッピゴー(前日コンテンツ【ワンコイン馬券】で推奨)に始まり、インゼルレーシング名義でも土日で5頭を送り込んで、1勝・2着2回だ。馬主にありがちな『大レースに出走馬を送り込むのに合わせたヤリ』だったんだよね。

前日情報:ワンコイン馬券

[10月28日(土)京都2R]
◎トッピゴー
△プロミシングスター(5番人気)
△フタバ(4番人気)

3連単:1万5200円的中
3連複:3650円的中
馬連:2510円的中

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この時のキーファーズ軍団は
良いムードだったんだが

その勝負度合いの高さ自体はある程度結果に結びついたものの、肝心の天皇賞(秋)の前にユタカに怪我を負わせ、総大将は能力を発揮しきれず……。誰が悪いって話でもないんだけど、本当に“ツイてない”よね。


こういう事象があったからこそ思う部分でもあるが、GIで有力馬で騎乗するトップジョッキーたちが、その当日、あるいは前日も含め、レース前に騎乗数を絞るのはある意味で理にかなっているんだよね。

今回のようなアクシデントを回避する率を上げるためには『レースに騎乗しない』ことが一番の対策なんだから。ただ、当然ながら誰にでも許される選択肢ではないのもまた事実。つくづく、運が無かった。


なお、幸いなことにユタカさんはどうやら骨折には至っていなかったらしく、最終的には『筋挫傷』という診断で、不幸中の幸いだったと言える。11月中盤~後半の復帰を目指しているようだ。ジャパンCに続戦予定のドウデュースには乗りたい意向のようだね。

ただ、流石に今週は色々とお休みになってしまい、金曜日のJBC3鞍や週末のオーストラリア遠征はキャンセル。JBCの騎乗馬は結構チャンスが大きかっただろうに、残念だ……。


今回のように、色々と当日情報を公開した後の乗り替わりという点は流石に読めない部分で、如何ともし難いところはあるが、それでも“消化不良”という面が拭えない方は多いだろう。近年はPATでの馬券購入シェアが上昇しているので、乗り替わりを見てドウデュースへの信頼度を下げた方も多いとは思うけど、中には「もう馬券買っちゃったよ」という方も多くいらっしゃったはず。

オレ達にできることは、こういう大きなアクシデントも競馬の一面であるということをしっかりと受け止めて、中長期的に貢献できるような情報提供を続けていくこと。それしかないと考えている。11月競馬も渾身の情報提供をお約束するぞ。

加藤

関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。

騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。

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