個性派記者の本音トーク 加藤

【騎手トーク3選】ここだけのネタやら怒ってる話やら色々【吉田隼人に新外国人まで】

個性派記者の本音トーク 加藤
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ども、関西ジョッキーは大体トモダチ、加藤です。

今日は、この前もやったように“騎手ネタ詰め合わせ”コラムとなります。

正直、それぞれ1本ずつコラムにしても良いレベルの話題とボリュームではあるんだが、更新頻度とスペースの関係上、まとめて掲載させていただきます。長くてゴメンネ。でも全部チェックしていただけると幸いでございます。


あ、その前に。

昨日、山川クンとかビッグボス(堀江さん)がワーワー言ってたけど、関東の佐山さんの件、オレにもLINEが来て一言だけ聞かれたわ。

「●曜日の■■※レース、ココの関西馬の扱いはどうだ?」

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と、たったこれだけなんだよな。関東馬ですげえ面白いのでも居るんだろうか?

コッチの見解は一通り返したけど、「ありがとう」とだけ言われて何も教えてくれなかったんだよな……。なんかコッソリ隠してるんじゃねえだろうな?

佐山さんの妙な動きの件は
コチラのコラムも要チェックだ

新外国人タイグ・オシェア来日……一体何者?

今週から新たな外国人騎手が日本に参戦する。UAEで活躍するタイグ・オシェアだ。

42歳となかなかのベテランである。今週末から春のGIシーズン最後の宝塚記念週まで日本で騎乗予定だ。

初の短期免許取得の場合、騎乗できる期間は最大で2ヶ月と決まっている。つまり今回はその2ヶ月分をすべてフルで使い切る形になるな。



実績としては、UAEの競馬で過去12回騎手リーディングを獲得しているという輝かしいものがある。

ただ、正直に言わせてもらうと、この実績の価値をどこまで重く扱うかが凄く難しいんだ。

その理由は、UAEの競馬って基本的に冬場(10月下旬~4月上旬)しか行われていないから。夏場がめちゃくちゃ暑い国で競馬に適していないのもあって、そもそもの開催が短いので、UAEの競馬レベルをどれくらい見積れば良いのか、ちょっと慎重にならざるを得ない。

※ドバイWCデーが盛り上がるのも、あれはUAEの競馬シーズンの締めくくりに存在する超ビッグイベントとして機能しているから……という側面が少なからずあるみたい。


とはいえ、今回の短期免許取得が日本で知れ渡る直前に、今年のドバイWCとゴールデンシャヒーンを制したのは大きなアピール材料になっている。

加えて、エージェントが美浦ではトップクラスの人物(戸崎圭太などを担当)であること、身元引受厩舎が国枝厩舎であることから、序盤からある程度の騎乗依頼は集まるだろう。あとバックに付いている通訳もなかなかのヤリ手として知られている人物だ(過去にオイシン・マーフィーなどを担当)。

今回の来日に向けては半年以上前から準備をしてきたそうで、すでに日本で活躍している外国人騎手たちにも色々と話は聞いているそうだ。

後はレースで、どれだけ日本の競馬に早く適応できるか。年明けに来た外国人たちは明暗がクッキリ分かれたからな~。とにかく序盤が大事になるぜ。

レイチェル・キングルメートル路線を歩めるのか、それともキングスコートピーヒュレクみたいになってしまうのか。ドタキャンのモリス再来は流石に無いと思うがな。

とりあえず、来日1週目は土日どちらも東京で騎乗ということで、関東を担当する情報網には現地で直接色々とチェックしてきてもらうことにした。その情報も参考にしながら、また外国人格付けチェックでもしましょうかね。

ルメールは近日復帰へ……リハビリに励む施設はなんと!

日本で騎乗する外国人騎手と言えば、この人を忘れちゃいけないな。ドバイ遠征中のケガで休養していたクリストフ・ルメールの話題だ。

久々に公の場に出てきたのが、自分がプロデュースするアパレルブランドのイベントなのはちょっと笑っちまった。流石に朝から梅田には行けねえってばよ……。

ま、直接会わなくても色々と彼絡みの話は聞いている。こうやって久々にメディアの前で顔を出したルメールだけど、実は、昨日(4月24日)は京都市内の“とあるジム施設”でリハビリに励んでいたらしい。

しかも、そのジムというのが、キーファーズの代表・松島正昭オーナーが設立し、ユタカさん(武豊)がプロデューサーを務めている施設(テイクフィジカルコンディショニングジム)というね。

※松島オーナーの本業は、京都にある『マツシマホールディングス』という持株会社の会長なんだけど、元々は自動車ディーラーだったのが、今では多岐にわたる事業経営をしていて、そのジム経営についても事業のひとつに組み込まれている。

しかもそのジム、オレも昔行ったことがあるんだけど、本社オフィスの一角をわざわざ割いてまで作っちゃったというね。「一個人のためにそこまでするの!?」と思ったさ(笑)。

なんというか、馬主業や一口クラブ経営(インゼルレーシング)もそうなんだけど“ユタカさんのために”という出発点からそのまま事業にしちゃうところが松島オーナーの凄みなんだよな。

そのジムの何が凄いって、それこそかつてユタカさんが鎖骨骨折の大ケガを負った時にリハビリを担当した理学療法士さんを中心に、優秀なスタッフさんが勢揃い。

そして、実はJRAの騎手クラブから直々に公認を受けていて、主に関西圏(と関西騎手が多数滞在する北海道シリーズ)の開催の時には、競馬場でジョッキー達のメディカルサポートを担当しているんだ。

その関係もあって、そのジムには関西ジョッキーたちが頻繁に顔出し、それぞれがトレーニングやリハビリに精を出しているという。

元々は松島オーナーとユタカさんの繋がりから始まったことが、これだけ競馬界、特にジョッキー界隈に好影響を与えているんだから素晴らしいよね。ユタカさんが引退したらこういう部分、どうなっちゃうんだろうな(汗)。


話は盛大に逸れたが、ルメールの復帰の話だな。あの大きな落馬事故から、1ヶ月少々で復帰できそうという時点で不幸中の幸いと言える。その際の騎乗馬は可哀想なことになってしまったが……。

そんでもって、ここからの注目はこの先の騎乗予定馬なんだよな。これはオレの推理も入った上での話なんだが、例えば来週のNHKマイルCは桜花賞2着のアスコリピチェーノの鞍上が現時点で公表されていないのも妙な話だろう?

NHKマイルCは他にも乗り役が流動的な馬が何頭も居るし、仮に復帰が間に合うとなったら複数の陣営が乗ってほしいと考えることだろう。その一方で流石に間に合わなかった時のことも考えておかないといけないだろうし、依頼する側も大変だ。

また、皐月賞で敗れたレガレイラの次走はダービーだけではなく、オークスという選択肢がある。コッチに回ってきた場合、当然ながら次はルメールが騎乗することになるだろうな。

ダービーの場合はシックスペンス(スプリングS勝ち)とどっちを選ぶんだろうね。今週の青葉賞組の動向も気になるところ。この辺りはオレも随時皆様に報告するとしよう。

落馬負傷が続出……吉田隼人の現状と某人物への怒り

先週も沢山の事故がレース中に発生してしまった。土日連続で◎本命馬が競走中止になるレースもあって、流石に参った部分もあった。

けれども、当事者であるところの人馬はもっと大変だ。中でももっとも危ぶまれたのが、福島牝馬Sのライトクオンタムで落馬した吉田隼人。もらい事故みたいな形で落ちた上に、病院に搬送された後の情報がすぐには入って来なかったんだよな。

藤岡康太の時がそうだったんだが『JRAが細かい続報を出さない⇒容態があまり良くないのかもしれない』という部分が一般ファンにも薄々勘付かれつつある。

康太の時は、公式発表で「頭部・胸部の負傷」としか書かれなかった。そして今回も「頭部の負傷」としか公表されなかったからな。このケースが必ずしも重傷とは限らないけども、流石にこういう結果が続くと心配の声が飛び交うのも仕方のないことかもしれない。


今日になって、兄・吉田豊から正式に発表があった通り、現在はくも膜下出血で入院中となっている。現状、命に別状は無いそうだが、後遺症の問題が付きまとう病状だけに心配は大きい。

何より、こうも立て続けに大きな事故が起きると、何とも上手く言葉にできないものがある。軽々しく「早期復帰を祈る」なんて風にも言い難い。ひとまず、第一に元気に社会復帰してくれることを願うばかりだ。


……で、この件について、オレはひとつ怒ってることがあるんだよな。某・元騎手に対してだ。昨日、SNS上で軽々しく情報を流していたのを見て、流石に腹が立ったよ。


実は、吉田隼人がくも膜下出血で入院中らしいという件、さすがに界隈では徐々に広まっていた話ではあった。

そりゃそうだよな。隼人クラスの騎手になると今週以降の騎乗依頼は沢山あったし、それらは全て乗り替わりになるからね。代役探しに奔走する関係者も少なくなかったし、そういうところから「長期離脱は避けられない状況」という声はすぐに聞こえてきていた。

とはいえ、こういう重大な案件を、身内である吉田豊が発表する前に、第三者が軽々しく喋るべきじゃないと思うんだよな。それも不特定多数の人間が集まる場でね。


『一般ファンが知らない情報を持っている』というのは確かに我々CHECKMATEの強みだし、そういう部分があるから皆様にサイトに来ていただいている側面は大きい。それでメシを食わせてもらっているのは事実だ。

でもさ、現場関係者の不幸な話題を、自己顕示欲のために使うんじゃねえよ……とオレは思うのよ。

ましてや、この前の康太の件も含め、ココ最近はジョッキー絡みのアクシデントが多い中よ。で、元騎手ということは自分も同じ立場だったワケだろう? にもかかわらず、よく簡単にこういう話を口外できるよね。

そして、悲しいかな現場事情や人の気持ちを慮らずに「情報を明かしてくれてありがとう!」と感謝してしまうような人間が現代社会には多い。そこも含めて、今回の件はもっと真剣に考えてほしいとすら思っている。


自分も今後、関係者との信頼関係をより深め、CHECKMATEにお越しいただいている皆様により一層競馬を楽しんでいただくためにも、こういう事案を見る度に“より気を付けよう”と改めて思わされた次第だ。




……という感じで、この3テーマだけでもめちゃくちゃ長くなってしまったので、今日はここまで。

自分の身の回りの話をすると、CHECKMATEが来月で創業から18周年、そしてサイトリニューアルから丸1年ということで、時が進む速さを改めて実感する次第。そして、いつも色々な反響をお送りくださる会員の皆様には心から感謝申し上げたい。
ココだけの話をすると、5月にちょっとした“新たな人脈”と接触予定があって、サイトリニューアルからの2年目はさらに情報力を向上させて迎えられそうなんだ。この件についても楽しみに待っていてほしい。

他にも、CHECKMATEだからこそできる新たなチャレンジも色々考えている。今後も、より一層ご贔屓いただけたら嬉しいね。

加藤

関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。

騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。

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