今日は週末のとあるレースに関する話題です。加藤です。
▼昨日の記事はコチラから
我々記者勢は普段からあらゆる場面で情報交換や馬券検討をしているのだが、それは何も取材日や開催日に限った話ではない。オフの日もしょっちゅうだ。
そんな中、月曜日(8/26)の昼間に山川クンとこんな会話をLINEで展開していた。
アイコン付きの方が山川クンです
裏では随分とフランクな男です
何の話かというと、新潟記念に出走予定の3歳牝馬ライトバックのハンデについてだ。
このタイミングではまだ発表されていなかった(基本的にハンデが出るのは月曜夜)ので、事前にどうなるか2人で予想していたということだ。
そして、フタを開けてみれば、ライトバックのハンデは52キロでした。お互い、盛大に外しとるやんけ……(苦笑)。
そもそも、山川クンの【重賞予想講座】ページでも紹介されているように、新潟記念に3歳牝馬が出走するケースがきわめて少なく、かつGIで複数回好走している3歳馬の出走ってのも非常に珍しい。
そんな馬が初めて古馬相手のレースで、かつハンデ戦ともなれば読みが難しいのが正直なところだが、それにしたって52キロってのは驚いたさ。
※実は、これでも計算上は“古馬の男馬が背負う57キロ相当”になるので、今年の新潟記念の登録馬の中で言えばレッドラディエンス(58.5キロ)、ラーグルフ(58キロ、ただし回避)に次ぐ斤量だ。キングズパレス(57キロ)と同じ扱いだね。
芝2000mだとこの時期の3歳馬は古馬比較でマイナス3キロが基本。そこから牝馬でさらにマイナス2キロ。『57-3-2=52』という計算になる。
そう言われると納得感が出るような気もするが、それでもやっぱり52キロという字面の印象が強いのかな。相当軽い斤量のように思えるよね。
では、直近で出走した3歳馬たちと比べるとどうなのか。特に実績ある馬たちと比較してみようか。
過去に重賞好走歴があった
3歳馬の出走ケース
2015年16着
ミュゼスルタン 54キロ
【実績】
新潟2歳S(GⅢ) 1着
NHKマイルC(GI) 3着
2018年1着
ブラストワンピース 54キロ
【実績】
毎日杯(GⅢ) 1着
日本ダービー(GI) 4着
2022年3着
フェーングロッテン 53キロ
【実績】
ラジオNIKKEI賞(GⅢ) 1着
白百合S(L) 1着
2023年1着
ノッキングポイント 54キロ
【実績】
毎日杯(GⅢ) 2着
日本ダービー(GI) 5着
2024年?着
ライトバック 52キロ
【実績】
エルフィンS(L) 1着
桜花賞(GI) 3着
オークス(GI) 3着
ライトバック以外はすべて牡馬ではあるが、比較対象は概ねこんなところかな。ただし、斤量に関するルールが変わって、ベースの斤量が1キロ増加したのが2023年から……という点には要注意。
現行ルールだとミュゼスルタンやブラストワンピースは55キロ相当だし、フェーングロッテンは54キロ相当だったはずだ。
こうやって並べた上で、GI実績が“牝馬限定戦”という点を加味すれば、52キロでも妥当という風なジャッジになるのかもな~。基本的に別定戦だと、牝馬限定重賞・GIでの実績はやや軽めに扱われるからね。
というわけで、我々の事前の見立てよりもさらに軽いハンデが与えられたライトバックだが、この馬には他にも気になる材料が山ほどある。
それらを総合して判断しなければならないのは、『秋華賞トライアルとして組まれている紫苑SやローズSではなく、何故この番組を選んだのか』という部分だろう。
その答えを明かすのは週末になりそうだが、皆様もぜひこの馬の成績やパフォーマンス、そしてを振り返りつつ、陣営の立場になって推理してみていただきたい。そういう見方も競馬の楽しみのひとつだ。
もっとも、今週の場合はそれに加えて『新潟も悪天候の可能性に注意』という要素も加わる。果たしてライトバックの最終ジャッジはどうなるか……。山川クンの分析にも注目しておこう。
あ、最後に言い忘れてたことがあった。
今週、インターネット上で『新潟記念で3歳牝馬は直近10年、1頭も馬券に絡んでないのでライトバックは消し』というようなデータを扱っている人が居たらしい。
そりゃそうだ。直近10年で3歳牝馬の出走がないんだから。こういう情報にはくれぐれもご注意を。
加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。