今回は特別版ということで、オレが現地で見てきたJBC2024佐賀についてお伝えするよ!
ども、騎手情報班の加藤です。
毎年11月に行われてるダートの祭典・JBC。基本的には地方競馬で持ち回りとなっているレースで、今年は史上初となる佐賀競馬での開催となりました。
はるばる来たぜ佐賀へ
ここ最近のCHECKMATEでは『中央競馬に注力すべき!』ということで、地方&海外競馬における買い目や情報はあまり公開していないんだけど、これは別に中央競馬以外を無視しているワケではない。
JBCで言えば各レースに中央馬&中央騎手が参戦しているし、彼らは次走以降でチャンピオンズCやフェブラリーSを筆頭とした中央のG1競走に出走するかもしれない。その時に「前走は地方競馬だったから情報収集していなくて……」なんてことがあったら大変でしょう。
それから、最近は地方競馬のレベルが上がっていることもあって、地方馬が通用するシーンも着実に増えているんだよね。地方馬のこともしっかり見ておかなければいかん。
ということで、今年はオレが中心となって、佐賀に行って色々と動いてきたんですわ。
門別(2歳優駿)と佐賀の共同開催
だから「なまらがばい」ね
結論から言ってしまうと、今年のJBCは……
本当に良かった。
ズバリ、大成功と言えるんじゃないかな。佐賀にも馬を預けている知り合いの馬主さんも、当日の現場を見てそう言っていた。
佐賀競馬の方々が時間をかけて工夫してプロモーションして、当日は県知事も競馬場に来場して、JBCの前座には九州産馬限定の重賞を組み、最終レースは佐賀の将来を担うであろう2歳馬が集うネクストスターで締めて。
売り上げが上がったことや、各レースがアツく盛り上がったのはもちろんなんだけど、現場の空気感というのがとにかく素晴らしかった。『JBCを持ち回りにした意味ってコレだよな』と思ったよ。
最終レースのネクストスターまで
しっかり見てきました
そうそう、先週末に山川くんが「今年のJBCって馬券的に面白いですよね。各レースに注目してる馬がいるんです」って語っていたんだけど、彼が目をつけた馬が激走してたよね。
JBCレディスクラシックは1着アンモシエラ(4人気)、JBCクラシックは3着キリンジ(7人気)。どちらも人気が集中しているような馬じゃなかったし、好配当に貢献する走りだったと言えるんじゃないかな。やるね~。
▼山川記者のJBC記事はコチラ
軽くJBCを振り返ると、まあ騎手情報班からするとレディスクラシックのアンモシエラ×横山武史の奇襲が印象的だったわ。
佐賀競馬場って馬場の内側に砂を厚めに入れているから、基本的にはどの馬も内目を空けて回ってくるのがセオリーではある。なんだけど、実はその馬場の内目を通ることは“ただマイナスなだけではない”んだよね。
特にコーナー部分に関しては、いくら走りやすいからといって外を回り過ぎれば距離ロスを大きく被ることとなる。
裏を返せば、少し重い馬場かもしれないが、内に突っ込めばその分だけ後続よりも距離は稼げる。武史は最後のコーナーだけ内に突っ込んで上手いこと距離を稼いだんだ。普段の佐賀競馬を知る人ほど「よく研究した」って褒めていた作戦だったね。
こういう思い切った武史の騎乗
大舞台で久々に見たかもね
それからもう一つは、やっぱりJBCクラシックでの川田将雅の凱旋勝利。
佐賀競馬場という小さな競馬場で生まれ育った子が、中央競馬という大舞台で騎手となり、G1を勝ち、リーディングを獲って、三冠制覇も経験して……そして佐賀に帰ってきた。
ウィルソンテソーロの騎乗に関しては凄まじい技術の詰まったエスコートだったんだが、今回に関してはゴールした後の方が強烈だった。
普段は「馬に負担をかけないように」と考えているあの川田が、ゴール後に立ち上がってガッツポーズをして、馬場をもう1周してウイニングランまでして帰ってきた。凱旋勝利を喜んだのはもちろんだが、あれだけ喜びを爆発させたのは、ここ最近の悔しさを晴らしたかったところもあるんじゃないかな。
素晴らしい開催でした
JBC2025は船橋開催です
さて、JBCが終わってそのまま帰ってもいいかな~と思っていたんだが、実はオレは翌日も九州に残っていたんだ。
……すんません、競馬場で合流した●●さん(※某大物関係者)と、これからスタンバイしてる馬に関する話で盛り上がって帰れなかっただけですけど(笑)。
で、ここから先はアディショナルタイム。せっかくなんでちょい気になってた場所に行ってきたわ。
ここは久留米城跡。城はなくとも立派な石垣や濠が残っているんだが、ここには神社があるんだ。
“しのやま”ではなく“ささやま”神社
なんでこんなところに来たかというと、実はここ競馬に関係する場所なんだよね。
簡単に言うとここは有馬さんの場所だったんだが、その14代目が有馬頼寧という人。
競馬ファンにおける“有馬”と言えば暮れの中山芝2500m戦だと思うけど、その有馬記念の名前の由来となったのがこの人なんだ。
有馬記念館
有馬記念・館ではないよ(笑)
有馬記念といえば、去年はドウデュース&武豊さんが豪快に大外をマクりきって完勝。本命に指名していたCHECKMATEの4万2110円的中に直結する素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。
もうすぐあれから一年が経とうとするワケだけど……今年の有馬記念も面白くなりそうなムードになっている。
順調ならばココが引退レースとなるドウデュースに今年も託すのか、それともアッと驚く勝負情報が入ってくるのか。今から暮れの勝負戦線を楽しみにお待ちいただきたい。
そして、加藤は今朝からバリバリ栗東取材に戻っています!
朝イチで顔を合わせたビッグボス(堀江さん)には、
どやった?どやった?面白い話は???
なんて厳しくツッコまれつつも(あのジイさんも元気だよな……)、各陣営の調教チェックや厩舎取材、ジョッキーサイドの情報収集と余念ナシ。特に今週からは外国人騎手も沢山来ているし(ライアン・ムーア、トム・マーカンド、ホリー・ドイル)、騎手ネタには事欠かないぜ。
一方で、先述のビッグボスもココ最近は馬券が好調。我々を中心に秋競馬後半、より良い的中を積み上げていけるように頑張りますので、引き続き大いにご期待ください!
加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。