
ども、騎手情報担当の加藤です。
今週は2歳マイル王を決める一戦、朝日杯フューチュリティステークスだ!(以下、朝日杯FSと表記)
同レースは、牡馬クラシック初戦・皐月賞や3歳マイル王を決めるG1・NHKマイルを目指すために出走する馬が多く、3歳春に繋がる大事な一戦となっているな。
去年だと、ジャンタルマンタルがここを勝利し、皐月賞3着、NHKマイルを勝利した。また、今年秋の三冠達成がかかっているドウデュースも3年前にここを勝利し日本ダービーを制覇している。
今年もメンバーが豊富で、前走重賞を制覇し無敗のまま朝日杯FSに挑む馬がなんと【3頭】もいて、非常に混戦になりそうな気配がしているんだ。本レースに重賞勝ちが3頭もいるのは2018年ぶりとなる。
だが、朝日杯FSを調べていると混戦になろうともバッチ来いな興味深いデータを見つけたんだよ。
それは・・・『前走のレース』なんだ!
ということで、『前走のレース』から好走するカギを探っていこう。
『前走のレース』が好走するカギになる!?

好走するカギを探す前に、出走予定馬の前走について確認していこう。

重賞の勝ち馬や、好タイムで勝利した馬が人気の中心になりそうな今回の朝日杯FS。G3・サウジアラビアRC(以下、サウジRCと表記)で勝利したアルテヴェローチェや2着のタイセイカレント、1番人気に推されていたアルレッキーノ、G3・新潟2歳Sで勝利したトータルクラリティなんかが人気しそうか。
また、1勝・黄菊賞を勝利したミュージアムマイルは京都2000mを2.00.0の好タイムで走破し、鞍上も引き続きC・デムーロということもあり、こちらも人気の中心になりそうだ。
実は2.00.0のタイムは改修後の京都2000m2歳の中で2位のタイムである。ちなみに1位はシンエンペラーの1.59.8なんだぜ!

次に過去10年で前走どのレースが好走するのか確認していこう。

朝日杯FSは、前走新馬戦や未勝利戦から勝利することもあるので、しっかりと調査する必要がありそうだな。ちなみに新馬戦はリオンディーズ、未勝利戦はグレナディアガーズが勝利している。
リオンディーズは超良血馬としてレースに参加し勝利、グレナディアガーズは未勝利戦を好タイムで走破しここを勝利している。なので、勝利したのも納得はできるが……。
ただ、新馬戦と未勝利戦を除いたら、9レースでしか馬券になっていないんだよ。
その中でも特に注目してもらいたいのが、『G3・サウジRC』『G2・デイリー杯2歳S』『G2・京王杯2歳S』の3レースなんだけど、このレースの勝利馬や、好走した馬が朝日杯FSに出走するが、勝率や複勝率に大きな差があるんだ。
『G3・サウジRC』を見てみると[3-2-1-4/10]と高い結果が出ている。
それに比べ『G2・デイリー杯2歳S』は[2-4-2-20/28]、同じ頭数参戦している『G2・京王杯2歳S』に関しては[0-2-2-24/28]と勝利馬が出ていないんだよ。
どうしてここまで差ができてしまうかというと、前走1600m組と前走1400m組の朝日杯FSの成績を見てもらいたい。

総頭数はほぼ同じなのに、ここまで大きな差が生まれている。1400m組だと勝率1.6%しかないんだ。京王杯2歳Sから勝利馬が出ないのも納得だよな。
6割が来ている!サウジRCの真相
『前走のレース』で、どのレースが好走する可能性が高いかをご覧いただいたが、今回は出走予定馬の中に前走サウジRC組がなんと3頭もいる。2017年以来の3頭の出走となるが、どの馬が好走したのかを確認してみよう。

これは過去10年でサウジRC→朝日杯FSだった10頭だ。やはり一番気になるのは、サウジRCで勝利した馬の成績だよな!
5頭いるが、そのどれもが馬券内に来ているんだ!複勝率にするとなんと100%だぜ!
またもう一つ気になったのが、サウジRCで人気に推されていなかった馬が好走し朝日杯FSを出走してきた場合は、着外に沈んでいるということも注目だ!
今回出走登録3頭はどうかというと……。
2着・タイセイカレント(4番人気)
5着・アルレッキーノ(1番人気)
ということで、今回は朝日杯FSの『前走のレース』から紐解くデータを紹介させていただいた。ただ、今回は敢えて触れなかったんだけど、本当に大事なのは【何故、こういう傾向が出ているのか?】という部分だ。
これは皆様にも一度ぜひ考えてみてもらいたいし、今回は敢えて触れないこの“何故”という部分こそが結果に直結する。そして何より現場情報。これらを踏まえてお送りする最終結論にご期待ください。

加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。