
ども、加藤です。今日は本職のジョッキーネタをやらせていただくぜ。
早速だが本題。松若風馬騎手がついに帰ってくるぞ!

2020年の高松宮記念(G1)
写真右のモズスーパーフレアで勝利
まあ、正確には『競馬場に帰ってくる』というべきか。
昨年夏に酒気帯び運転問題での騎乗停止処分を受け、この半年間は主に音無秀孝厩舎の調教担当としてトレセンでは精力的に活動していたワケで、界隈では全くもって久しぶりの感じはしない。
それでも本人とすれば約半年間の実戦ブランクを経ての復帰ウィークということで、少なからず緊張感はあるだろうな。
過去にも言ったことがあるかもしれないが、個人的には松若の今回の件は『ちゃんと反省して復帰してくれればそれで良い。大きな事故が無かったのは幸いだったね』というスタンスに寄っている。
あくまで個人的な話だし、競馬村では様々な声があるのもまた事実だけどね。その辺りは今日の【競馬裏チャンネル】で堀江パイセンも触れているのでぜひご覧ください。
もちろん酒気帯び運転は許されるものではないし、それが故意だろうがそうじゃなかろうが罰せられたのは当然だと思っている。ただ、事故前後の状況とか、本人が自損事故を起こして自ら警察に通報したという話とか、諸々を加味した上でね。
これは師匠の音無センセイも同じ見方をしているんだろうなと思っていて、半年間の騎乗停止の間にかつての弟子を厩舎に所属させている(=わざわざ給料を出している)という点からも窺える。
仮に今回の件で松若を見放していたのなら、わざわざフリーだったところを厩舎に戻したりしないだろうからな。
ま、その話はさておきだ。
正確には明日2/6(木)の交流重賞・佐賀記念(Jpn3)のデルマソトガケが復帰戦になる。恐らくこの後はフェブラリーS(G1)出走まで見据えているだろうから、イキナリ勝負という感じはしないけれど、本人としても半年ぶりのレース本番で期するところはあるだろう。

デルマソトガケ
2歳時には松若も騎乗経験あり
その佐賀記念が終わると、今週末からは中央競馬での騎乗を再開する。
そして、なんというか「やっぱ、そうだよな」の一言に尽きるんだが、師匠の音無センセイが騎乗馬を用意しているワケですよ。現時点で分かっている騎乗予定馬をピックアップしてみよう。
1R サンライズジュピタ
2R パッションディーバ
3R ミッキースピナッチ(音無厩舎)
6R タイニービキニ
10R スズカハービン
11R マリアナトレンチ(音無厩舎)
12R ラリベラ
2R キュアフローラ(音無厩舎)
5R ダンツファントム
6R アーベントゾンネ
10R エランティス
これはあくまで現時点(2/5午後)での予定なので、ここから増減することもあるとは思う。ただ、3場開催とはいえ復帰1週目からそれなりに騎乗馬が集まっているし、うち3頭が師匠の管理馬だ。
特に勝利のチャンスがありそうなミッキースピナッチなんて、中間の動向調査で「勝たせるためなら減量騎手の起用も考えられる」という話があった中で、半年ものブランクがある弟子を起用するんだから、音無センセイの懐の広さを感じるよ。
だって、自分がもし引退直前の調教師だとして“休み明けの前走2着、舞台もベスト”というタイミングで、いくら弟子で過去に騎乗歴があるとはいえ『実戦から半年遠ざかっているジョッキーを起用できるか?』って話よ。
音無厩舎は昨日になって新たな発表があったように、プロキオンS(G2)で2着となったサンライズジパングがサウジアラビア遠征を取りやめて、フェブラリーS(G1)への参戦を表明した。
これは正直かなり驚いたというか「色々考えた結果、最後まで日本競馬で完全燃焼したいんだろうなあ」という風に個人的には思っているけど、こういう判断を快く受け入れるオーナーサイドもまた凄いというか、それだけ音無センセイがリスペクトされている証拠と言えるんじゃないかな。
この音無厩舎だけに限らず、引退が近づいている関係者は、その“Xデー”が迫るにあたって情勢が目まぐるしく動いている。その一挙手一投足を間近で見られるありがたみを感じつつ、シビアにジャッジして良い馬券機を見逃さないようにしたいね。

加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。