
いつもご覧頂きありがとうございます。CHECKMATEで騎手情報を担当している、加藤です。
本当なら命日である4月10日に更新すべきであったと思うし、堀江さんからは「加藤クン、忘れてるんか?」と言われましたが……、決して忘れていたわけではございません。
土曜(4/12)の本音トークでも伝えていた通り、俺自身、この件に触れてしまうと仕事にならなくなる可能性があったから、ひとまず競馬開催が終わってから筆を取ろうと思い、今に至ったわけです。
競馬は毎週のように行われ、観客や各関係者が人馬の無事を祈りつつ、最先着を目指して、1レースごとのドラマが生み出されているんですが……
そんな中でも、この一年俺は、藤岡康太騎手のことを一時たりとも忘れたりはしていない。というより忘れることなんてできない。
そういうジョッキーの一人だった。
その康太の一周忌ということもあり、JRA全体でもジョッキーがピンクのリボンを着けて騎乗していたように、本当に誰からも慕われて、誰からも好かれていたジョッキーだったんだなあと再認識した催しだった。
先週土曜(4/12)の本音トークでも触れていたけど、このピンクは康太が好きだった“ももいろクローバーZ”の推しメンバー佐々木彩夏のイメージカラーがピンクだったから。
普通なら喪に服して黒いリボンだったりするんだろうけど、これをピンクにしたことにも、周囲から愛されていたジョッキーであったことを証明しているように思う。
あれから1年……、1年も過ぎてしまった。
ただ、まだ俺自身では消化しきれない部分もあって、「生きていれば、あの馬の背には康太が乗っていたんだろうなあ」って考えちゃうんだよ。
そして、先週の競馬を締めくくる最終レースでは、康太の兄・藤岡佑介騎手が跨るネバーモア(阪神12R)で勝利。康太のために勝利をプレゼントしたような、他を寄せ付けない騎乗振りには目頭が熱くなった。
ちなみに、先週の佑介は土日で3勝しているけど、その内2頭が過去に康太も騎乗したことのある馬だった。やっぱり佑介自身も、一周忌直後の週末は期するものがあったんじゃないかと思う。(3勝の内訳は4/13阪神12Rネバーモア、4/12阪神10Rカネフラ、4/12阪神2Rテーオーミリカン)
今年も挨拶に行ってきたよ。

他にもたくさんの方が来たんだろうなという跡が見受けられて、やっぱり康太は慕われていたんだなと思い起こされた。
競馬だから事故が起きるのは仕方がない。ここ最近も、新たにデビューしたジョッキーをはじめ、落馬があったりしていたから、そのたびにフラッシュバックというか、心配になってしまう自分がいる。
「とにかく無事に回ってきてくれ!」
その思いは日増しに強くなってきている。
特に俺は騎手情報を担当しているだけに、そういう思いは人一倍強いと思っている。
これ以上話していると、湿っぽい空気になりそうだから、手短に済ませて頂くとする。
競馬だから、「勝ってくれ!」「馬券になってくれ!」という思いが先行してしまうのは当たり前のこと。
ただ、やはり人馬ともに何事もなくレースを走り切ってこその競馬であることを、今一度思い返したかな。
特にオチとかそういったものは無いコンテンツになってしまいましたが、俺と同じように感じた競馬ファンはいると思うし、そういう方々も含め、多くの方とともに我々CHECKMATEは成長していきたいと強く願っております。
これからも様々なことが起こるとは思いますが、変わらず叱咤激励のほど、よろしくお願い申し上げます。

加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。