ども、騎手情報担当の加藤です。
先週は騎手の様々な記録が生まれたな!
①西塚騎手、重賞初勝利を飾る
先週のG2・紫苑Sでは、西塚騎手が騎乗したケリフレッドアスクが、後方から追いすがるジョスランの猛追をわずかに凌ぎ、見事逃げ切った。西塚騎手にとっては、これがキャリア初の重賞勝利となった。
②坂井瑠星騎手、JRA通算600勝達成
坂井瑠星騎手は9/6の阪神2Rにてバドリナートに騎乗し勝利。JRA通算600勝を達成した。今週13日には、アイルランドのカラ競馬場で行われる愛チャンピオンSにてシンエンペラーに騎乗予定なので、この勢いのまま活躍を期待したいな。
③松若騎手、「サマージョッキーシリーズ」で初優勝
夏の競馬を盛り上げた「サマージョッキーシリーズ」は、松若騎手が合計35ポイントを獲得し、シリーズ初優勝を飾った。
④池添騎手、重賞100勝を達成
池添騎手は、先週のG3・札幌2歳Sでショウナンガルフを勝利に導き、JRA重賞100勝目を達成した。
ちなみに、現役で重賞100勝以上を達成している騎手は以下の7名
・横山典弘 (190勝)
・ルメール (165勝)
・川田将雅 (147勝)
・岩田康誠 (114勝)
・デムーロ (112勝)
・池添謙一 (100勝)
秋のG1シーズンを前に、馬の話題が増えてくるが、馬の能力を最大限に引き出すのは騎手の手腕があってこそ。騎手たちのさらなる活躍にも注目していこう。
冬から秋、そして別定戦からハンデ戦へ
チャレンジCの出走馬
さて、今週は阪神競馬場の芝2000mにて、チャレンジCが行われる。
昨年まで12月に行われていたこのレースは、今年の大幅な番組改編により、9月開催に移設。それに伴い、グレード別定戦からハンデ戦へと大きく変わった。
レースには関西馬からヴィルシーナやシュヴァルグランの弟にあたるグランヴィノスや今年のG3・新潟大賞典で2着だったサブマリーナ、関東馬からはG2・目黒記念で3着のマイネルクリソーラなど、ハンデ戦らしく多彩な実績の馬が出走する。
阪神競馬場の秋開催も「オール野芝」
さらに改修工事も合わさって?
先週の記事で記載したように、この秋の阪神競馬場も中山競馬場と同様に「オール野芝」でレースが行われる。
▼先週の記事
「オール野芝」により、他の開催に比べて時計が出やすい傾向にある。過去10年(2015年~2024年)の阪神芝2000mの3勝クラスの各平均タイムを比較していくと、
| 勝ちタイム | 前半3ハロン | 後半3ハロン | |
|---|---|---|---|
| 秋開催(7R) | 2.00.26 | 36.51 | 35.20 |
| 春夏冬(27R) | 2.00.49 | 36.68 | 35.31 |
僅かな差ではあるが、やはり秋開催のほうが速いタイムが出ている。
さらに今年は、2024年の第2回開催を最後に、約11ヶ月間にわたる改修工事を経て初めて迎える秋開催になる。
先週の3歳未勝利戦では、フィオレストラーダが1.58.5という好タイムで勝利。これは阪神芝2000mの3歳限定戦の歴代4位となる時計であり、いかに馬場状態が良いかがわかる。
1位1.57.9:トッピボーン
2位1.58.0:ステラリア
3位1.58.4:ディープインパクト
4位1.58.5:フィオレストラーダ
5位1.58.6:スタニングローズ
秋開催限定のオール野芝も相まって、今年のチャレンジCは速い時計に対応できるスピードと持続力が重要になってくるぞ!
攻略のポイントは「先行力」
阪神芝2000mは内回りコースを使用し、最後の直線が356.5mと短いのが特徴になっている。そのため、瞬発力勝負になりにくく、前で競馬をした馬が有利な傾向にある。
過去10年(2015年~2024年)の阪神芝2000mの脚質別成績を確認してみると
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 82- 64- 34- 234/ 414 | 19.8% | 35.3% | 43.5% |
| 先行 | 178- 166- 156- 881/1381 | 12.9% | 24.9% | 36.2% |
| 差し | 97- 119- 139-1117/1472 | 6.6% | 14.7% | 24.1% |
| 追込 | 33- 37- 64-1172/1306 | 2.5% | 5.4% | 10.3% |
| マクリ | 12- 10- 7- 41/ 70 | 17.1% | 31.4% | 41.4% |
前で競馬をした馬の成績が圧倒的に良い。特に逃げ馬の複勝率は4割を超えており、馬券に絡む確率が高い。後ろからの競馬では届かず、最後の直線では前目にいることがポイントになってきそうだ。
また、前で競馬をした馬が有利ということで、枠順別成績に大きな差があるか確認してみると
| 枠順 | 着差度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 44- 42- 45-340/471 | 9.3% | 18.3% | 27.8% |
| 2枠 | 47- 38- 46-366/497 | 9.5% | 17.1% | 26.4% |
| 3枠 | 38- 43- 43-395/519 | 7.3% | 15.6% | 23.9% |
| 4枠 | 44- 43- 55-401/543 | 8.1% | 16.0% | 26.2% |
| 5枠 | 46- 57- 49-428/580 | 7.9% | 17.8% | 26.2% |
| 6枠 | 58- 55- 59-464/636 | 9.1% | 17.8% | 27.0% |
| 7枠 | 65- 60- 59-501/685 | 9.5% | 18.2% | 26.9% |
| 8枠 | 60- 58- 44-550/712 | 8.4% | 16.6% | 22.8% |
枠の有利不利は少なく、フラットになっている。スタートからコーナーまでが325mと距離があるため、どの枠からでもスムーズに先行できるかがポイントになってくる。
ただし、前半が飛ばしすぎると差しが決まる展開になることもある。例としては、2023年の秋開催に行われたオープン・ケフェウスSで、マテンロウスカイが1000mを57.1で逃げた際は差し決着となった。
ただ、逃げ馬不在の今回は極端なハイペースになることはないだろう。阪神芝2000mの傾向どおり、前で競馬をした馬に分がありそうだ。
今年から9月に移設したチャレンジC。改修後初の「オール野芝」開催で、高速馬場に対応でき、先行してスピードを維持できる持続力を持っている馬に注目したい。
しかし、金曜日は雨予想となっているため、土曜日に行われるチャレンジCまでに馬場が完全に回復しない可能性も考えられる。馬場状態が渋れば、展開や好走する馬のタイプも変わってくるため、今週も当日の馬場状態をしっかりと見極める必要はありそうだ。
加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。
