ども、騎手情報担当の加藤です。
今週末からG1シーズン突入だな!
秋競馬が本格的にスタートし、今週末からはスプリンターズSを皮切りに秋のG1シーズンが開幕する。また2歳戦も、G1シーズンの後半に阪神JF、朝日杯FS、ホープフルSといったG1が控えているため、若駒たちの戦いも日に日に熱を帯びていくな。
そんな若駒を勝利に導く「2歳戦のスペシャリスト」は一体どの騎手なのだろうか。過去5年(2020年~2024年)の現役騎手における2歳戦の成績を確認してみると、
| 順位/騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 川田将雅 | 143- 87- 61-201/492 | 29.1% | 46.7% | 59.1% |
| 2位 ルメール | 208-166-105-342/821 | 25.3% | 45.6% | 58.3% |
| 3位 武豊 | 93- 81- 52-296/522 | 17.8% | 33.3% | 43.3% |
| 4位 横山武史 | 130-107- 96-421/754 | 17.2% | 31.4% | 44.2% |
| 5位 戸崎圭太 | 128- 92- 90-466/776 | 16.5% | 28.4% | 39.9% |
勝利数ではルメールが208勝と圧倒的だが、勝率に注目すると将雅(川田騎手)が29.1%と好成績を残している。
そして今年(6/7~9/21)の2歳戦の勝利数を確認してみると
| 順位/騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 川田将雅 | 18-14- 5-15/52 | 34.6% | 61.5% | 71.2% |
| 2位 戸崎圭太 | 14-14-11-27/66 | 21.2% | 42.4% | 59.1% |
| 3位 ルメール | 13-12- 2- 7/34 | 38.2% | 73.5% | 79.4% |
| 4位 松山弘平 | 12-10- 6-41/69 | 17.4% | 31.9% | 40.6% |
| 5位 横山武史 | 9- 7- 9-22/47 | 19.1% | 34.0% | 53.2% |
| 6位 津村明秀 | 9- 4- 3-33/49 | 18.4% | 26.5% | 32.7% |
今年も傾向は変わらず将雅が18勝でトップ。ルメールは勝利数こそ3位だが、勝率が38.2%、複勝率が79.4%と騎乗すれば約8割が馬券に絡んでいる。
レース経験のない若駒を乗りこなすのはトップジョッキーのなせる業だよな。ちなみに過去5年で2歳重賞の勝ち数でも1位将雅(8勝)、2位ルメール(7勝)となっている。
秋のG1に向けて輝く一番星となる馬は誰だ!
シリウスSの出走馬
さて、今週は、阪神ダート2000mにてシリウスSが行われる。
このレースは、中央競馬場では唯一となるダート2000mのコースで行われ、12月のG1・チャンピオンズCの前哨戦に位置付けられている。また、ハンデ戦のため実力馬や勢いのある馬など様々な馬が出走する。
今年は、関西馬からはオープン特別・名古屋城Sを3馬身差で勝利したテーオーパスワードやダート路線に切り替え後、勢いのあるジンセイ、関東馬からは今年のG3・マーチSを勝利しているブライアンセンスが参戦する。
中央競馬場で唯一となるダート2000m
阪神ダート2000mのコースレイアウトを知ろう
シリウスSを攻略する上で、舞台となる阪神ダート2000mのコースレイアウトを知る必要がありそうだ。
スタート地点は内回りの4コーナーのポケット地点にある芝の上。芝部分は約80mと短いが、1コーナーまでの距離が500mと長いため、同じ阪神のダート1800mに比べて前半3ハロンのペースが速くなる傾向にある。
| 前半3ハロン | 後半3ハロン | |
|---|---|---|
| 1800m | 36.68 | 37.22 |
| 2000m | 35.56 | 37.40 |
前半で隊列が決まると一度ペースは落ち着くが、ゴールまでに二度の急坂を登るため、最後はスタミナが問われる。そのため、後半3ハロンのタイムは1800mよりも時計がかかるタフなコースになっている。
阪神ダート2000mは芝からスタートするコースになっているため、枠の有利不利も少なからず存在する。実際に過去10年(2015年~2024年)の阪神ダート2000mの枠順別成績を確認していくと、
| 枠 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 17- 13- 23-195/248 | 6.9% | 12.1% | 21.4% |
| 2枠 | 22- 21- 15-199/257 | 8.6% | 16.7% | 22.6% |
| 3枠 | 19- 28- 21-210/278 | 6.8% | 16.9% | 24.5% |
| 4枠 | 19- 22- 25-232/298 | 6.4% | 13.8% | 22.1% |
| 5枠 | 21- 28- 24-243/316 | 6.6% | 15.5% | 23.1% |
| 6枠 | 32- 26- 26-252/336 | 9.5% | 17.3% | 25.0% |
| 7枠 | 34- 31- 26-265/356 | 9.6% | 18.3% | 25.6% |
| 8枠 | 28- 23- 32-278/361 | 7.8% | 14.1% | 23.0% |
外枠の方が全体的に成績が良いことが分かる。これはスタート時に内枠よりも外枠の方が芝を長く走るため、内の馬よりスピードを上げやすくポジション争いでも優位に立ちやすい。
ただ、シリウスSでは傾向が変わってくる。阪神で行われたシリウスSの過去10回分の枠順別成績を確認していくと
| 枠 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 3- 0- 0-11/14 | 21.4% | 21.4% | 21.4% |
| 2枠 | 3- 0- 0-11/14 | 21.4% | 21.4% | 21.4% |
| 3枠 | 1- 1- 2-13/17 | 5.9% | 11.8% | 23.5% |
| 4枠 | 2- 0- 0-15/17 | 11.8% | 11.8% | 11.8% |
| 5枠 | 0- 3- 2-14/19 | 0.0% | 15.8% | 26.3% |
| 6枠 | 0- 2- 1-17/20 | 0.0% | 10.0% | 15.0% |
| 7枠 | 0- 3- 4-13/20 | 0.0% | 15.0% | 35.0% |
| 8枠 | 1- 1- 1-17/20 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
過去10回のうち9勝が1枠~4枠の内枠から出ている。ただ傾向が内枠有利に変わったわけではなく、2着・3着は外枠の馬が多く入っている。シリウスSでは全体のペースが速くなるため、早めにポジションを取りやすい内枠でも好走できる傾向にあるのだろう。
なので、シリウスSにおいては内枠と外枠で馬券圏内に来る確率に大きな差はないため、どの枠に入っても有利不利を考える必要はなさそうだ。
阪神ダート2000mは先行勢が有利なコース
まずは、過去10年(2015年~2024年)で阪神ダート2000mの3歳クラス~リステッド競走までの脚質別成績をご確認いただきたい。
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 5- 2- 1- 28/ 36 | 13.9% | 19.4% | 22.2% |
| 先行 | 18- 15- 10- 72/115 | 15.7% | 28.7% | 37.4% |
| 差し | 5- 10- 17-139/171 | 2.9% | 8.8% | 18.7% |
| 追込 | 4- 5- 5-125/139 | 2.9% | 6.5% | 10.1% |
| マクリ | 1- 1- 0- 1/ 3 | 33.3% | 66.7% | 66.7% |
前目で競馬した馬の成績が良く、特に先行が好成績を残している。それに比べて後方から競馬をした馬は成績を大きく落としている。好位についた馬が好走傾向にある。
ところが、過去10回(2011年~2019年、2023年)のシリウスSの脚質別成績を確認していくと
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 1- 0- 1- 9/ 11 | 9.1% | 9.1% | 18.2% |
| 先行 | 3- 8- 6- 19/ 36 | 8.3% | 30.6% | 47.2% |
| 差し | 6- 1- 2- 43/ 52 | 11.5% | 13.5% | 17.3% |
| 追込 | 0- 1- 1- 37/ 39 | 0.0% | 2.6% | 5.1% |
| マクリ | 0- 0- 0- 2/ 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
傾向が少し異なり、差しが6勝と勝ち切るケースが目立つ。連対率や複勝率では先行勢が好成績を残しているが取りこぼしが多い。これは前半3ハロンがさらに速くなるため、先行勢には厳しい流れになりやすいからだろう。
実際に過去10年で行われた3勝クラス~リステッド競走と、阪神ダート2000mで行われたシリウスSの過去10回分の平均タイムを比較してみると
| 全体タイム | 前半3ハロン | 後半3ハロン | |
|---|---|---|---|
| 3勝クラス~リステッド競走 | 2.03.75 | 35.73 | 37.80 |
| シリウスS | 2.03.15 | 35.41 | 36.88 |
シリウスSは全体の時計は0.6秒速く、前半3ハロンは0.32秒速い。そのため、先行勢は3勝クラス~リステッド競走よりも厳しいペースになる。ただ、差し馬が勝つと言っても、後方一気では厳しい。このレースには好走条件が存在している。
それは、『4コーナー地点を6番手以内で通過した馬』だ。過去10回で馬券圏内の30頭のうち、24頭が4コーナーを6番手以内を通過している。
差し馬であっても、勝負どころの4コーナーまでにはポジションを押し上げている必要がある。昨年勝利したハギノアレグリアスも、道中は中団前目につけ、4コーナーを6番手で通過して上がり36.9の脚で差し切った。
シリウスSでは、速い流れに対応できる追走力と二度の坂をこなすスタミナ、そして後半3ハロンが35秒台で決着することもあるため、後半3ハロンを35秒~36秒台でまとめるスピードを兼ね備え、4コーナーで6番手以内に付けることが好走のカギになってくる。
加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。
