ども、騎手情報担当の加藤です。
先週ご紹介させていただいたJRA競馬博物館のイベントについての続きになる。
関東にいる競馬関係者から、東京競馬場内のJRA競馬博物館で行われている「ジョッキー図鑑」と「RIDE ON G1 HORSE」は盛り上がっているよとの連絡とともに、写真が送られてきた。
「ジョッキー図鑑」横にある川田騎手の等身大パネル
そして、競馬博物館の入り口正面にあるインフォメーションで将雅(川田騎手)の「ジョッキー図鑑」の冊子がもらえるのだが、
冊子の右下に「Vol.1 2025.10」と入っている。これはオレの予想になるのだが、好評なら次回も他の騎手であるのではないだろうか。
次回はイベントを率先的にやってくれそうなユタカさん(武豊騎手)なんかを期待したいな。
牝馬G1の登竜門
アルテミスSの出走馬
今週は東京芝1600mにて2歳牝馬限定戦のアルテミスステークスが行われる。
このレースは、牝馬G1の登竜門となっており、過去10年でアルテミスSから本番のG1・阪神ジュベナイルFに出走した馬は[5-2-2-21/30]と、実に【5勝】を挙げている。
2017年ラッキーライラック、2020年ソダシ、2021年サークルオブライフがここをステップに阪神JFを制覇。さらに、2022年当レース2着だったリバティアイランドは、阪神JFを制覇し翌年三冠馬に輝いた。未来のスターホースがここから誕生する可能性があり、2歳牝馬にとっては重要なレースになっている。
今年は素質馬が揃った。関西馬からは函館芝1800mの新馬戦を2歳レコードで圧勝した半姉にG1馬ソダシを持つ白毛馬マルガや、東京芝1600mで上がり3ハロン32.6秒という強烈な末脚を見せ勝利したフィロステファニ、関東馬からは逃げた上で上がり最速をマークしたモンローウォークなどが出走する。
アルテミスSの馬券攻略のカギとは
キャリアの浅い2歳戦になるが、アルテミスSには好走傾向がいくつか存在する。今回は、3つの馬券攻略のカギを紹介させていただきたい。
馬券攻略のカギ1
「ノーザンファーム生産馬」×「上位人気」
まずはアルテミスSの過去10年の人気別成績を確認していくと、
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 4- 2- 0- 4/ 10 | 40.0% | 60.0% | 60.0% |
| 2番人気 | 1- 5- 2- 2/ 10 | 10.0% | 60.0% | 80.0% |
| 3番人気 | 2- 0- 1- 7/ 10 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
| 4番人気 | 0- 0- 2- 8/ 10 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
| 5番人気 | 0- 1- 2- 7/ 10 | 0.0% | 10.0% | 30.0% |
| 6~10人気 | 2- 1- 3- 43/ 49 | 4.1% | 6.1% | 12.2% |
| 11~人気 | 1- 1- 0- 29/ 31 | 3.2% | 6.5% | 6.5% |
1、2番人気の連対率がどちらも60%と高く、比較的堅実なレースになっている。ただ、この傾向をさらに強固にするのが「ノーザンファーム(NF)生産馬」の存在になる。
・NF生産馬全体:[7-8-4-22/41]
⇒複勝率46.3%
・NF生産馬(1~3番人気):[7-7-1-5/20]
⇒勝率35.0%、連対率70.0%
・NF生産馬(6番人気以下):[0-0-1-14/15]
⇒複勝率6.7%
NF生産馬が上位人気に推された場合の信頼度はかなり高い。これはNFには早期から素質馬を仕上げる育成技術の高さがあるからだろう。
今年の該当馬はタイセイボーグ、マルガ、モンローウォークの3頭になる。人気も併せて注目したい。
馬券攻略のカギ2
キャリア2戦が優勢も……
次に過去10年のキャリア別成績を確認していくと、
| キャリア | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1戦 | 4- 4- 2- 40/ 50 | 8.0% | 16.0% | 20.0% |
| 2戦 | 6- 5- 6- 34/ 51 | 11.8% | 21.6% | 33.3% |
| 3戦 | 0- 0- 0- 16/ 16 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 4戦~ | 0- 1- 2- 10/ 13 | 0.0% | 7.7% | 23.1% |
好走率ではキャリア2戦が1戦を上回っている。もちろん2歳馬はキャリアが浅いため、実戦を重ねた上積みが大きいのだろう。昨年もキャリア1戦で出走したカムニャックは1番人気に推されたが6着に敗れた。
ただし、1着ブラウンラチェット(3番人気)、2着ミストレス(7番人気)は共にキャリア1戦で好走し波乱を演出した。キャリアが1戦だからと言って軽視は禁物だ。
また、キャリア3戦以上で出走していた馬は未勝利。レース経験を積んでいることがマイナスとなる可能性もあるため、ある程度余裕を持ちレース出走への疲労は最小限に抑えた方がいいのだろう。
今年の有力馬マルガ、フィロステファニ、モンローウォークは全てキャリア1戦。素質だけで突破する可能性は十分にあるが、レース経験の差でカムニャックのように馬券圏外も考えられるな。
馬券攻略のカギ3
圧倒的「距離短縮」組の勝利数
まずは、前走からの距離別成績を確認していくと、
| 前走距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1400m以下 | 0- 2- 0- 26/ 28 | 0.0% | 7.1% | 7.1% |
| 1600m | 3- 7- 7- 56/ 73 | 4.1% | 13.7% | 23.3% |
| 1800m以上 | 7- 1- 3- 18/ 29 | 24.1% | 27.6% | 37.9% |
「距離短縮」組、特に前走1800m組が過去10年で【7勝】と圧倒的な成績を残している。
「距離短縮」組が強い理由は、東京芝1600mのコース特性にあるだろう。過去10年、上がり3ハロン最速の脚を使った馬は[7-2-0-1/10]と連対率90%に誇る。とにかく速い上がりが求められる。
しかし、直線が長いだけでなく、途中に高低差2mのタフな上り坂があるため、瞬発力だけでは押し切れない。マイル戦ながら「中距離を走れるスタミナ」が要求される。だからこそ、前走1800mでスタミナの裏付けがある馬が、マイルの速い流れに対応して強烈な末脚を発揮できるのだろう。
2023年チェルヴィニアや2022年ラヴェルは前走1800mから出走し、上がり3ハロン最速の脚で勝利している。
「距離短縮」組はマルガ、ドナルンバの2頭のみ。フィロステファニやモンローウォークは前走1600mだったため、スタミナ面で敗れる可能性が考えられるな。
まとめ
基本的に東京芝1600mは、実力馬が力を発揮しやすく、紛れが起きにくい舞台。
しかし、今回はまだキャリアの浅い「2歳牝馬限定戦」であり、初の重賞挑戦の馬が多い中、特に人気上位馬はキャリア1戦とレースでの経験が少ない。その差で思うように力が発揮できず、馬券圏外に沈む可能性もある。
そうなると、1~3着までキャリア2戦で決まった2021年のサークルオブライフが勝利した年のように、3連単16万馬券の高配当があるかもしれないな。
加藤
関西ジョッキーは「だいたい友達」
幼少期に競馬場で武豊を生で見てジョッキーを志し「圧倒的に勝ちまくるユタカとアンパンマンが幼少期のヒーローだった」(本人談)。残念ながら競馬学校入学の規定に合わず夢を断念するも、同じ世界で働きたい一心で業界に飛び込んだ。「最後に馬券を託すのは騎手。騎手なくして馬券は買えない」が座右の銘で、関西ジョッキーはだいたい友達を公言し、騎手エージェント事情にも深く精通している。
騎手を志しただけあって騎乗技術にはとてもうるさく、ほとんどの騎手のクセを手の内に収めている。横山武史、坂井瑠星など、サイト内でブレイクを予告した若手騎手が軒並み大活躍中。
