【今週は勝負所】9月の中山開催だからこそ力の入る陣営が……
どうも、美浦の佐山です。
この3日間開催は俺にとって一つの勝負所になる。一般マスコミの周辺では「休みが一日無くなっちゃうなんてさ~」と気の抜けた情けない声が出ていたようだが、おいおい、ここは関係者が力を入れて臨むタイミングなんだぞ?
3日間開催のみならず、関東の関係者はこの中山に管理馬を送り出す以上力が入るところがあるってもんだ。
なぜか?ちょっと関東の開催スケジュールを見てもらいたい。ここではあくまで簡単で大まかな表記にするが、
9月:中山
10月:東京
11月:東京
12月:中山
1月:中山
2月:東京
という流れになる。暮れから年明けにかけては中山での連続開催が行われるが、秋の4週間の開催が終わると次はしばらくの間東京での開催が行われる。
これ、陣営によってはメチャクチャ重要でな。
東京と中山が“正反対”なレイアウトをしているというのは、以前からお伝えしている通り。左回りで大箱の東京と、右回りで小回りがちな中山は全く違う競馬場。
もう一つ、それぞれで行われる条件設定が異なるところも見逃せないんだ。
中山には芝もダートも1200mがあるが、東京にはない。
東京には芝もダートも1400mがあるが、中山にはない。
つまり「この馬は1200mでこそ良さが出る!」という馬にとっては、この中山で悔いのないように勝負をしておかないと、この後はしばらく適鞍のない開催が続いてしまう。まあ逆パターンもあって、東京向きの馬が叩き台として利用するケースもあるんだがな。
何はともあれ、やはり各関係者の“本気度”が高いタイミングがどこかを把握するというのが、馬券攻略において重要であることはどんな時も不変だ。
もう一つ。今週の開催で浅野調教師が勇退し、厩舎解散となる。こういう時には「ヤリがあるのかどうか」というのも一つのポイントとなるが、既に勇退発表をした後に勝ち鞍も挙げているため、今回に限ってはそこまで過剰に気にする必要もないかな。
ただな、こういった勇退/引退というのはその後にも影響が波及する。馬はもちろん、厩舎のスタッフだって異動することになるケースがあるからな。
実は今週出走馬の中には、ちょっとタイミングとしては早いんだが「来年に●●厩舎が解散するからな……」という類いの話が絡んだ馬も居る。具体名はここでは伏せさせていただくが、調教師の引退に伴って何かしらの動きが発生する、というのは珍しい話ではない。そして、なんだかんだもう引退の時期(2月末)も、遥か遠くの話ではなくなっているからな。
とにかく、今週の3日間開催は要注目。その後はG1シーズンの開始もあってまだまだ盛り上がっていくわけだし、楽しみは尽きないよ。
佐山
栗東から美浦へ…ライバル陣営の情報は任せろ
ビッグボス堀江を師と仰ぎ、かつては同じく記者として栗東で活動していたベテラン。栗東を出たことのない根っから地元民だったが、ある時に関東情報の収集のため美浦に派遣されたことをキッカケに、今では『ライバル陣営』にあたる関東圏の勝負情報を一手に引き受けるリーダー的存在となった。
本人曰く『向こうの水が合っていた』とのことだが、実際は“遊び”の環境が揃う関東圏の生活が楽しくて仕方がないらしい。しかし、仕事には一途であり、その“遊び”も含めて関係者からの本音を引き出す技術は一級品である。