個性派記者の本音トーク 佐山

「喝だ!」戦う顔ならぬ、戦う乗り方をしなければ勝てないぞ!

個性派記者の本音トーク 佐山
佐山

どうも。怒りの佐山です。

先週の天皇賞秋は一言で「あっぱれ」のレースだった。勝ったイクイノックスもそうだが、腹を括った積極策でレースの流れを締まったものにしたジャックドール藤岡佑騎手など、各馬・各騎手の立ち回りも見事だった。

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↑大阪杯(3万1240円的中)は武豊騎乗
いつか藤岡佑でもG1が勝てるといいな

しかしなあ……関東勢には「喝!」と言いたいレースも多いんだよ……。


先週、最たる例が10/28東京10Rの紅葉Sだった。このレースは逃げたラスールに先行勢が競りかけていってかなり淀みのないラップ構成。とはいえ、10頭立ての下位3頭(8~10着)が上がり最速をマークという珍現象が起きている。

着順は最下位なのに、上がり3ハロンのタイムは1位なんだぞ?馬券を買っている側からしてみれば、なんだよそれって感じだよな。

紅葉Sは隊列の並びが複雑になった分もあるので、情状酌量の余地ありと言えるが、正直言って関東圏の競馬には擁護できない酷いレースも少なくない。この秋競馬だけでも何レースあったか……。


例えば、10/22東京6R(芝1400)。2歳1勝クラスのレースで、そもそも当該条件に出走意思のある馬がほとんどおらず、週中の想定では1頭立て。未勝利馬をかき集め、予定を1ヶ月前倒しにした馬も加えたようなメンバー構成で「誰も勝ちにいかない」という状況。

想定段階から出走を予定していたルージュスエルテがハナに立つと、前半4ハロン50秒7のドスロー。東京芝1400m戦での1勝クラスにおける史上ワーストラップ。とにかく酷いレースだった。


例えば、9/24中山6R(ダ1800)。前半3ハロン39秒6はデータが残る1986年以降の古馬戦における、コース史上ワースト2位というドスロー。みんな、歩きながら前半3ハロンを通過したという感じ。


俺は決して“スローペース”が悪だと言っている訳ではない。「そんなにペースを落とす必要がどこにあるのか?」というレースが多すぎるんだ。

逃げ馬ってのは決してペースを落とせばいい訳ではない。最終的に瞬発力勝負で負けてしまう可能性があるからだ。

逆に、2番手以降の馬はスローペースで後ろに控えているようでは、展開的に絶対不利を被る。緩い流れで折り合い選手権に参加する必要はないんだ。


関東はこんなレースが多いため、モレイラが短期免許で来日してからは「最初のコーナーでモレイラが先頭に立っていて、あれが勝たれるんだろうとその時点で諦めた」(※関係者談)というようなレースも複数存在した。某プロ野球チーム監督の言葉を借りるが、戦う顔ならぬ、戦う乗り方をしていない騎手が多すぎる。


当然、関西圏でもドスローのレースは存在するのだが、分析班に聞いても「酷いスローが目立つのは圧倒的に関東」とのこと。西高東低の現状を打破するには、まずは日頃に競馬の立ち回り方から改善すべきではないか?関東勢に期待をしているからこそ、そう感じる機会が本当に多い今日この頃だ。

佐山

栗東から美浦へ…ライバル陣営の情報は任せろ
ビッグボス堀江を師と仰ぎ、かつては同じく記者として栗東で活動していたベテラン。栗東を出たことのない根っから地元民だったが、ある時に関東情報の収集のため美浦に派遣されたことをキッカケに、今では『ライバル陣営』にあたる関東圏の勝負情報を一手に引き受けるリーダー的存在となった。

本人曰く『向こうの水が合っていた』とのことだが、実際は“遊び”の環境が揃う関東圏の生活が楽しくて仕方がないらしい。しかし、仕事には一途であり、その“遊び”も含めて関係者からの本音を引き出す技術は一級品である。

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