個性派記者の本音トーク 佐山

【2着に凄さが隠れている】丹内祐次、頼りになる穴男!

個性派記者の本音トーク 佐山
佐山

どうも、美浦の佐山です。

今週は冷え込みが激しいねえ。美浦もだが、昨日(水曜日)は小倉がとんでもない大雪だったらしく、調教するのもそれはそれは大変だったようだ。

それとは直接関係ないが、今日の話題はそんな小倉でも元気に滞在している某ジョッキーの話を。

“西高東低”が長く続く競馬界。基本的には人も馬も関西の方が強い。

今年は1開催が終了した時点で、関西馬127勝・関東馬89勝。重賞レースでも関西馬7勝・関東馬2勝となっている。

また、ジョッキーの東西所属別で見ると、関西所属122勝・関東所属79勝・短期免許15勝。これも差がデカいな……。

ただ、関東にだって頼りになる人物、旬の関係者はもちろん存在する。今日はその中から丹内祐次をピックアップだ。

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2021年目黒記念
ウインキートスで優勝

2004年デビューで今年21年目。11月には39歳を迎える。スポーツ選手としてはベテランの域だが、競馬界ではまだまだバリバリに活躍できる年齢だな。

この丹内、美浦の中でもかなり地味な部類のジョッキーだったんだが、殻を破ったのが2022年のこと。参考までに近年の成績を振り返っておこう。

■丹内祐次の年度別成績(2018年~)
着別度数順位
2024年6-9-2-3410位
2023年53-86-75-64816位
2022年64-74-70-59617位
2021年38-66-67-58433位
2020年29-41-54-59641位
2019年27-46-49-53441位
2018年12-22-31-53063位

正直、美浦所属の中では“ココ数年で一番変わった中堅~ベテラン格のジョッキー”だろう。

それ以前はマイネル軍団からは重用されていたものの、それ以外は特に目立たない騎手だった。数はそれなりに乗っていたけどな。

この世界、ある程度キャリアを重ねると、ブレイクするのはどうしても難しくなる。毎年のように新人が入ってくるし、近年は春・秋を中心に外国人ジョッキーの参戦も多いからね。

ただ、丹内は昔から人柄に対しての評判は良かったし、とにかく真面目。調教も数多くこなしているし、特に冬の小倉や夏の北海道(函館・札幌)といった滞在競馬では誰よりも熱心に調教を付けている。そういう地道な努力が実を結んでいるな。

あと、マニアックなところで言うと、担当エージェントが横山武史とセットでやっているという点も大きいな。武史の大活躍によって“スケジュールの問題で武史が乗れない馬”が回ってくるケースが増加した。

(もちろん、そういう馬でチャンスを逃さなかった丹内が見事なんだけどね。結果を出せていなかったら『代打丹内』にNGが出るのは当然だからな)


さて、この丹内の凄さと面白さが表れている“とある数字”を紹介しよう。ズバリ『2着馬の質』に注目だ。

■2023年『2着回数』ランキング
(2着の回数と、その際の平均人気を掲載)
騎手2着回数平均人気
ルメール119回2.0人気
松山弘平115回3.1人気
西村淳也97回4.2人気
横山武史95回2.9人気
岩田望来92回3.1人気
坂井瑠星89回3.4人気
鮫島克駿89回3.7人気
丹内祐次86回4.2人気
川田将雅85回1.8人気
戸崎圭太83回2.8人気

この通り、2着になっている回数が多い騎手の中でも、その時の“平均人気”は【4.2人気】と、西村淳也と並んで最も低い。つまり「他の騎手に比べて人気の低い馬」で2着を数多く確保しているということが言える。

これ、ブレイクの兆しが見えた2022年も同じで、この年は2着回数が74回(11位タイ)ながら、平均人気は自身より上位の騎手に比べ誰よりも低い【4.8人気】だった。

そして、今年は1開催終了時点で2着回数が9回。これは坂井瑠星と並んでトップタイの数字だが、坂井瑠は平均人気【1.9人気】に対し、丹内は平均人気【5.1人気】だ。同じ2着回数でも騎乗馬の質が雲泥の差なんだよな。

裏を返せば“簡単に勝ち切れるまでの馬質ではない”とも言えるんだが、それを自分の騎乗でカバーして人気薄を数多く持ってきているのが数字からもよく分かる。ただ単に勝利数だけを追っていては、丹内の凄みに気づけないんだ。

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2位じゃダメ……
ってことは無いんだぜ!

これ以上活躍されると“いよいよバレそう”な感じもあって悩ましいが(笑)、騎乗馬の質だけでは分からないような激走ケースを数多く生み出してくれることだろう。今年もココから先、良い馬券をもたらしてくれることを期待して、より一層情報収集に励みたいと思っている。丹内絡みの勝負話が出た際はぜひご注目を。

佐山

栗東から美浦へ…ライバル陣営の情報は任せろ
ビッグボス堀江を師と仰ぎ、かつては同じく記者として栗東で活動していたベテラン。栗東を出たことのない根っから地元民だったが、ある時に関東情報の収集のため美浦に派遣されたことをキッカケに、今では『ライバル陣営』にあたる関東圏の勝負情報を一手に引き受けるリーダー的存在となった。

本人曰く『向こうの水が合っていた』とのことだが、実際は“遊び”の環境が揃う関東圏の生活が楽しくて仕方がないらしい。しかし、仕事には一途であり、その“遊び”も含めて関係者からの本音を引き出す技術は一級品である。

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