個性派記者の本音トーク 山川

【競馬ファン必見】なぜ前半1000mの通過ラップが紹介されるの?

個性派記者の本音トーク 山川
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関西情報社CHECKMATEのG1・重賞担当、山川だ!元気に馬券やってるか!

春のG1シーズンもひと段落。G1週は毎週木曜日に各記者の注目馬を聞き集めて公開していたが、こちらもひと休みということで、今週は会員様から寄せられたご質問にお答えしようと思う。

まずはいただいたご質問から紹介していこう。

■会員様からのご質問

普段は無料会員で情報の蓄積及び馬券購入の参考にさせて頂いてます。 競馬に関してはまだまだ新参者ですが、質問があります。

質問内容は 1000m通過タイムについて です。

中継を観ると 1000m ◯◯秒とよく耳にします。なぜ、1000m通過タイムが、よく取り上げられのか? 新参者の私には 解りません。競馬をされている方々からしたら初歩的な事柄は 承知のうえです。

なるほど、今回のテーマは『通過タイム』だ。

たしかに、アナウンサーはよく前半の1000mの通過タイムを紹介することが多いな。グリーンチャンネルなどで公開されているJRAのリアルタイム映像でも、近年は1000m通過時にラップタイムが黄色い文字で表示されるようになっている。

こういうやつね

では本題。

『なぜ1000m?』というところだが……



キリが良いからだろ。

というのが俺の答えである。

別に適当に答えている訳じゃないんだよ。ただ単に『1000m』という距離に重大な意味合いはないと思っていいってことね。


まず、グリーンチャンネル等で黄色い文字で表示されている前半の通過タイムに関しては、レースの距離によって表示される地点が異なるんだ。

1200m~1600mのレースでは600m通過地点のラップが表示され、2000m以上のレースでは1000m通過地点のものが表示される。距離によっては表示されない条件もあるね。

まあ、1200m戦で1000m地点の通過タイムを表示したところで、残りはたったの200mしかないんだもの。基本的にこの通過タイムってのは『途中経過』をお客さんに伝えるための作業だから、レースの中間地点ぐらいのタイミングでタイムが表示されるってこと。

1000mの通過ラップを採り上げる機会が多いのは、単に中間地点に近くてキリがいいからってだけ。これが結論だし、そんなに大した意味はないと思ってくれ。


じゃ、ここから先は更に競馬を楽しむための“実践編”だ。

先ほどもお伝えしたように、この通過ラップというのは『途中経過』の紹介なんだよ。レース中盤を馬群が通過した時点で、どんなレースになっているかを紹介してくれる親切サービスなんだよね。

だってレースが始まっている以上、通過タイムを教えてもらったところで、もう買った馬券の内容は変えられないだろ(笑)。そしてレースが終われば正式なラップタイムも発表されるから、復習のための材料も別に用意されている。別に教えてくれなくても競馬は成り立つんだよ。

それにもかかわらずレース中にも教えてくれるのは、俺たちの馬券がどうなりそうかを教えてくれている、って解釈でいいぞ。


例えば、良馬場の京都ダート1200mで行われた1勝クラスで、追い込み馬の単勝を買っていたとしよう。いつも通り馬券を買った馬は馬群の後方につけてレース中盤へ。前半600m地点で表示された通過ラップは、33秒9

これは『あなた激アツですよ!』って教えてくれているようなもんだ。

改装後の良馬場京都ダート1200m戦における最速通過ラップは、3勝クラスとOP特別の2鞍でしか記録されていない34秒0。

これを上回るハイペースで進行したとなれば、追い込み馬もチャンス十分。メチャクチャ期待してレースを見ていられるな!

思わずこんな顔になるだろ

事前知識は必要になるが、レース中に教えてくれるラップタイムってのは、俺たちをワクワクさせてくれるものなんだ(もちろん逆パターンもあるだけに、場合によってはガッカリさせられるけどな(笑))。

そして、平均的なラップタイムは距離やコースによって異なる。ここでまとめるとあまりにも長くなってしまうため割愛するが、平均ラップを知った上でレースを見ていると、アナウンサーやテレビ画面が教えてくれる通過タイムを見ただけで競馬が更に楽しめるぞ~。


……これで終わりでも良かったんだけど、せっかくレースラップの話が出たからには、もうちょっと深いところまでご紹介しようかなと思う。

レース中に表示されるラップタイムに関する話は一旦終わり。次回は『ラップタイムの切り取り方』を少し詳しくお話しよう。

中継で1000mの通過ラップが切り取られて報じられがちなのは、中間地点に近いからという結論だった。

一方で、前半1000m以外にも注目しなければいけないラップタイムの種類は、もっともっとたくさんあるということをお忘れなきように。

来週6/13(木)は、実例を含めて『役に立つラップタイム』をいくつかご紹介していく。ご質問をお送りいただいた会員様はもちろん、馬券が上手くなりたい方は来週も必ず目を通してくれよな!

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もちろん、他にも競馬で気になる質問があったらドシドシメールを送っていただきたい。情報班を指名しての質問も大歓迎。お待ちしております!

来週の後半へ続きます

山川レオ

重賞・GIはオレに任せろ
情報も分析もイケる二刀流

1週間で72(48)レースある中でも、特に重賞・GIレースに特化した情報収集・精査を得意とする情報網。常々「勝てるレースしか勝負しない」と公言しており、独自の情報ネットワークに加え、ラップ解析を中心とした徹底的なレース分析から的中馬券を量産している。

なお、「勝てるレースしか勝負しない」という姿勢は、競馬に加え他の公営ギャンブル、株、FXなどの投資から身に着けたという。

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