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9/1(日)札幌11R タイランドカップ
2024 -
馬連
790円
3連複
3790円
3連単
1万9920円
栗東生まれ栗東育ちのベテラン記者
ビックボス堀江
[1着]○ショウナンバシット(2人気)
[2着]◎ゴールデンスナップ(1人気)
[3着]△ハヤヤッコ(5人気)
今年は名称が変わっているけども、例年で言うところの『丹頂ステークス』に該当するレースやな。最終週恒例の芝の長丁場ですわ。
そんでもって、このレースについて掘り下げる前に、これまた最終週恒例の“行き掛けの駄賃”に関する話をしよう。
“行き掛けの駄賃”
馬子(まご)が問屋に荷物を取りに行く途中に、他の荷物を運んで得る駄賃。転じて、事のついでに他の事をすること。
この慣用句が、実は北海道シリーズ終盤にも当てはまるもんで、現場ではこの言葉がよく飛び交うんよね。
というのも、滞在競馬で行われてきたこの開催は、今週末の開催が終わったらすべての馬が札幌競馬場から撤収することになるからや。当たり前の話やけどな。
せやからこそ、シリーズ終盤に使ってきた馬は『最終週に使えるなら使って帰ろう。何なら出走手当分だけでも稼いでおこう』という風になるケースが非常に多くなるんよ。今週の札幌のレースを見て「連闘する馬、ヤケに多いな~」と思った競馬ファンの方も多いはずや。
滞在競馬ってのはトレセン以上にお金がかかる。スタッフの出張代も必要や。そこで、“行き掛けの駄賃”のごとく、最終週は「ついでに出走手当や入着賞金を少しでも稼ぎたい」と考える陣営が毎年ゾロゾロと出てくるんよね。
さて、そんな中で『休み明けながら、札幌の最終週に懸けてきた』というのが⑤ゴールデンスナップ。北海道シリーズでは恒例の芝2600mでのオープン特別がいくつもある中で、この馬は一発勝負でございますな。
昨年夏にも札幌芝2600m戦で度々の好走を重ね、洋芝適性を示しとる。その後も着実に力を付けていて、前走の阪神大賞典では格上挑戦ながら5着と好走した。勝ち馬テーオーロイヤルとは離されたが、2着馬とは0.4秒差と考えたら優秀やろ。何なら、当時3着馬はブローザホーンやでな。
そう、前走が格上挑戦で5着(=収得賞金は加算できていない)っちゅうことは、今回もまた格上挑戦っちゅうことや。それでも陣営はこの番組にこだわってきた。それだけでも勝負度合いの高さは推して知るべしやろう。
実のところ、現場ではこのレースの出走予定馬に関する情報が揃ってくる中で、自身はまだ条件馬の立場っちゅうこともあって、除外になる可能性は十分に考えられていた。水曜日の時点でも補欠の1番手で“これは除外でもしゃあない”って状況やったんよ。
ところが、最終的に賞金上位馬が回避したことで一番最後に滑り込むことができたんや。コレは運もあるな。
本来、除外の可能性が前々から分かっている立場やと、“除外→予定スライド”の可能性も考えながら調整しないといけないところ。
けれども厩舎サイドは「除外ならもう1回仕切り直して秋の京都から始動させるつもり。ココで手緩い仕上げはしませんよ」と、早くから出走に向けて逆算して調整してきとった。このヤリ態勢は見逃せへんやろう。
さあ、最高の形で鞍上の浜中にバトンは渡った。しっかりと結果を出してほしい一戦やね。
相手筆頭は④ショウナンバシット。昨日の札幌2歳Sをマジックサンズで制した『須貝尚厩舎×佐々木大輔』のタッグやね。
前走・札幌日経オープンでは思い切りの良い競馬でこの馬の良さを引き出しとった。今回も同じような競馬になることは間違いないやろうし、同じだけ走れば◎の強敵になり得るな。