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11/24(日) ジャパンカップ(G1)
2024 -
馬連
1510円
3連複
1万2230円
3連単
2万2390円
[1着]○ドウデュース(1人気)
[2着]◎シンエンペラー(8人気)
[2着]▲ドゥレッツァ(7人気)
現場の関係者内で「まだバレてないやろうけど」という前置きのもとで、まことしやかに囁かれていることがある。それが「今年の3歳牡馬は粒揃いやないか」というもの。
実際に土曜に行われたリステッド・キャピタルSが3歳牡馬のワンツー決着。その他にも毎日王冠でシックスペンスが勝ち、スワンSは3歳牡馬のワンツー。ダート重賞のみやこSもサンライズジパングが勝利するなど、様々な路線においてとにかく3歳牡馬の好走が目立つのは事実。
しかし、クラシック路線を上位でまとめてきた3歳牡馬は、まだ古馬の一線級と対戦経験がない。これは、つい先日まで各馬が菊花賞を目指していただけでなく、皐月賞馬・ジャスティンミラノやNHKマイルCを勝ったジャンタルマンタルが故障で目標のレースに出走できなかった点も大きく影響している。
要はここまで、まだわかりやすく3歳牡馬のトップ級が実力を示す場が存在していないのだ。
これによってジャパンカップで“人気の盲点”となっているのが⑦シンエンペラー。今年は外国馬や古馬勢に注目が集まりがちだが、冒頭の通り3歳牡馬は現場で高評価が与えられている世代。馬券的にはここでの先物買いに妙味ありと見た。
シンエンペラーは今秋海外へ挑戦。凱旋門賞では結果が出なかったものの、アイルランドのチャンピオンSでは今回も対戦するオーギュストロダンと小差の3着。相手がホームである競馬場で、なおかつシンエンペラー自身の状態面もそこまで強調できる状況になし。更に競馬でも窮屈なシーンがあり明らかに脚を余していることを考えれば、大健闘と言える内容だ。
今回はシンエンペラーのホームである日本での再戦。しかも舞台は本馬にとって現状ベストと言える東京競馬場。
高い能力の持ち主故に右回りのレースでも結果を残しているが、厩舎関係者に言わせてみれば「左回りでは走り方が全く違う。どう見てもラストの末脚のクオリティが高いのは左回り」とのこと。
関係者の話す通り、ここ東京では①③着。新馬戦(昨年11/4東京5R)ではラスト2ハロン11秒1-11秒0とタイトなラップ構成でまとめての完勝。
ダービーは3着に敗れてしまったものの、当時は超スローペースとなったこともあり、後半1000m=56秒8という東京芝2400m戦史上最速のラップタイムが記録されている。後の菊花賞馬であるアーバンシックなどが差しに構えて苦しんだ展開を、4角9番手から差しての3着はとにかく価値が高い。
なお、当コース2位となる後半1000m=57秒0が記録されたのが21年のダービー。当時はシャフリヤール(ドバイシーマクラシック①着)とエフフォーリア(天皇賞・秋、有馬記念①着)という、後に古馬相手のG1を勝つ馬のワンツー決着。これだけタイトな展開を上位にまとめられる馬は確かな素質を備えている。
何よりシンエンペラーには、3歳馬らしからぬ豊富な経験がある。「超ハイペースの皐月賞、超スローのダービー。そんでもってアイルランドにフランスへの海外遠征。古馬でもこんなに色々なことを経験してるのは稀でしょ。それでいてこの中間は状態面もすこぶる良いんだから、タフな馬だよ」と関係者は目を細める。
あらゆる面において十分に通用の可能性が見込める上に、朝イチ単勝8番人気と世間からは伏兵扱い。少額でも大きなリターンに期待できるチャンスとなれば、狙わない手はないだろう。
対抗は③ドウデュース。スローペースを後方・大外から一閃というパフォーマンスを発揮した天皇賞・秋の後は、さすがに多少なりともダメージがあったという話だが「すぐに調教を始められたし、もう状態面を心配する必要はないですね」と厩舎関係者。
今年限りの引退が決まっている本馬にとって残されたレースはあと2戦。次走に控えている有馬記念は昨年制していることを考えると、種牡馬的価値をより高めるには、外国馬相手であり、なおかつ本馬自身まだ獲得していないタイトルであるジャパンカップでの結果が欲しいところ。今回も万全のデキであることは間違いなし。
関東情報班から強気にプッシュされたのは⑩ドゥレッツァだ。熱中症に陥ってしまった天皇賞・春や、慣れない地での競馬だった前走の海外遠征に関しては度外視すべき結果。
前々から厩舎サイドは「東京2400mを使ってみたかった」と考えていたようで、待望の参戦である今回はトーンも上昇。研究熱心なビュイック騎手の騎乗もプラス材料であり、持続力を活かしたエスコートに期待できる場面である。