祝・三冠達成!リバティアイランドの今後はいかに!
今週も山川がお伝えしていく。秋華賞のリバティアイランドはすごい走りだったな。
(シルバーランク以上の方限定)
[10月15日(日)京都11R]
秋華賞(G1)
◎リバティアイランド
★マスクトディーヴァ
△ハーパー
馬連3点目:560円的中
3連複:1210円的中
3連単:3240円的中
三冠牝馬誕生ということで、今回はこのリバティアイランドの走りを振り返り、なおかつ最後に今後の展望もしていこうと思うぞ!
“見たことのないタイプ”の三冠馬
2010年以降に誕生した牝馬三冠馬は、今回のリバティアイランドが5頭目となる。
12年ジェンティルドンナ
18年アーモンドアイ
20年デアリングタクト
23年リバティアイランド
俺は少なくともこの5頭の三冠達成は全て見てきたが、リバティアイランドの三冠への道のりというのはなかなか“見たことがない”ものであった。
その理由が、とにかくこれまでに経験してきたレースの質が違うからだ。
・超スローペースから究極の瞬発力勝負
・リバティアイランドの上がり3ハロンは31秒4
※1200m以上のレースにおける国内最速
⇒国内の競馬史上に名を残すような凄まじい脚力の高さを披露!
・スローペースかつ中盤が緩むラップ構成
・直線でモロに前が詰まる致命的な不利
・それでも馬の心は折れずゴール前で急追
⇒若い牝馬ながら不利があっても走ることを諦めない強靭な精神力を披露!
このレース、リバティアイランドは負けたにもかかわらず、現場の関係者内で「やっぱコイツ強いわ!」と盛り上がっていたらしい。文字通りの“負けて強し”。
・前半3ハロン33秒7の超ハイペース
※阪神芝1600m戦における年間最速ラップ
・激流を前目で追走し外々からねじ伏せる競馬で完勝
⇒瞬発力勝負だけではなく、上がりがかかる消耗戦になっても走り切れる体力の豊富さを披露!
・異常なまでに内優勢な馬場状態
・大外を通って直線だけでシンガリ一気
⇒馬場のバイアスを超越してしまう程の能力差を見せつけた!
桜花賞デーには忘れな草賞(芝2000m)が行われたんだが、このレースで中団外を回って苦しくなった馬がマスクトディーヴァ。後の秋華賞2着馬ですら苦しんだというのに……。
・レース中盤から持続的に流れる展開
・ゴール前を加速ラップでまとめて6馬身差圧勝
⇒東京芝2400mのG1では異例のラップ構成で大楽勝!
王道コースの東京芝2400mで加速ラップ決着となったのは、近年では大逃げが居た20年ジャパンCと、不良馬場だった11年日本ダービーだけ。
『勝ち馬が強すぎた』という理由で加速ラップがマークされるなんてこと、このコースでは起こり得ないことだと思っていた。それを実現させてしまったんだ。赤崎さんも当時大層驚いていた。
・前半61秒9のスローペース
・4コーナーでひとマクリを決めての楽勝
⇒直線の短いコースでも機動力で解決できる器用さを見せつけた!
……ってな感じで、なんかこの馬は走る毎に“穴”がなくなっていく。どんな条件でもやれる馬に進化し続けている。こんなにあらゆるシチュエーションをクリアしてきた馬、なかなかいないよ。
リバティアイランドの“未来”はいかに
最後に、そんなリバティアイランドの今後の可能性を考えてみようか。
まずここまでにまとめた通り、この馬は“死角”がかなり少ない。
・前が塞がっても再加速できる精神力
・年間最速のハイペースをものともしない体力
・馬場バイアスを超越してしまう脚力
・東京芝2400mで加速ラップをマークできる持続力
・京都内回りコースをこなせる機動力
まだキャリア6戦なのに、この馬って何かできないことあるの?って感じ。基本的にはどんなコースでのレースでも対応できそうだけに、例えばアーモンドアイが敗れた有馬記念なんかにも対応してしまうのではないかと思わせるレベル。
もちろん不安材料だってある。テンションが上がりやすいところはまだ残っており、秋華賞の後は川田サイドから「まだお姉さんではない」と言われていたらしい(笑)。ただ、そこは名門・中内田厩舎がしっかり対応してくるので、大きな不安材料とはならないのではないかな。
さて、この秋の次走候補として現実的なところを挙げると
・エリザベス女王杯
・ジャパンカップ
・有馬記念
の3レースでないだろうか。中でも厩舎サイドは次走でジャパンカップに向かいたいという気持ちが非常に強いという話を聞いてる。
もしそれが実現したら、リバティアイランドはかなり有利な状況での出走となるだろう。イクイノックスやドウデュースといった古馬の牡馬が58キロを背負うのに対して、リバティアイランドは54キロ。3歳牝馬というだけで4キロのアドバンテージをもらうことができる。
国内最速の末脚を行使できるような馬なのだから、能力的な面においては一つたりとも不安はない。むしろ軽量で臨める今年の内にこそ、リバティアイランドが一線級の古馬たちと対戦するメリットが大きいという見立て。
そもそも実現するかどうかなど、現状は不確定要素もまだまだ多いが、俺の個人的な結論を言えば「次走がどの国内G1でも基本的に自信を持って本命に推せる」というレベルにある。古馬の方が人気を集めるのであれば、馬券的にも積極的に狙っていきたいね。
今回はリバティアイランドの話題で終わってしまったが、来週は菊花賞で3歳牡馬が激突。こちらも面白いレースである上に、関東馬にとって受難のG1であるというのも大事なポイント。ぜひ以下の記事も読んで、菊花賞をお楽しみいただきたい!来週以降も頑張っていくぞ!