先週のスマッシュヒット!

エリカエクスプレスがまさかの5着も、敗因はただ一つ!

先週のスマッシュヒット!
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重賞・G1情報を担当している山川だ。
春のG1で様々な馬をサイト内で取り上げてきたが、まずは結果だけを振り返ってみたい。


大阪杯の座談会では

堀江記者:ベラジオオペラ(2人気1着)
赤崎記者:ロードデルレイ(4人気2着)
注目馬がワンツーフィニッシュ!


桜花賞の座談会も!

佐山記者:エンブロイダリー(3人気1着)
堀江記者:アルマヴェローチェ(2人気2着)
赤崎記者:リンクスティップ(4人気3着)
注目馬が上位独占!

桜花賞は、週中の予想講座で取り上げたアルマヴェローチェが2着に入り、座談会でも大阪杯(ベラジオオペラ・ロードデルレイ推奨)に引き続き、4人の記者が取り上げた4頭のうち3頭で決まるという、ほぼ分析通りの決着となったわけだが。

その中で、唯一馬券圏外となったのがエリカエクスプレス。5着に敗れてしまったが、これはまったく力負けではない。

今回は『なぜ、エリカエクスプレスは敗れたのか!?』を徹底的に分析し、次走、どういう条件で狙いたいかをお伝えしたいと思います。

それは、当日の気配なのか?状態なのか?馬場なのか?展開なのか?

さっそく本題。今回のエリカエクスプレスの敗因は

ズバリ!コーナーで逆手前になったこと!



百聞は一見に如かず。映像で見てもらった方が早いな。

1000m通過の1分01秒あたり、ラスト600m地点でのエリカエクスプレスの挙動に注目



ジョッキーカメラ視点だと遠心力で外に振られていることが一目瞭然だな

外へ外へと膨れているのが見て取れると思う。直線入り口でもフラつきながら外に流れ、鞍上の戸崎騎手が何とかバランスを保とうとしていたのが印象的だった。

では、コーナーで逆手前になるとどうなるのか。少し分かりづらいかもしれないが、ここでJRAの“競馬用語辞典”を見てみよう。

手前とは:
馬の走り方のことで、右前脚よりも左前脚を前に出す「左手前」とその逆の「右手前」がある。右回りのコースは右手前、左回りのコースは左手前で走らないと、コーナーを回る際、遠心力で外側に膨れてしまう。最後の直線では、走りやすい手前に替えて走りやすくする。

人に例えるなら、体を前に向けたまま右に全速力で曲がろうとするようなもの。上手く曲がれるはずがないよな。

危ないので絶対にやらないでほしいのだが、自転車の片手運転に例えるとさらに分かりやすいかも。右手で運転しながら右に曲がるのは簡単でも、左手だけで右に曲がろうとすると、かなり難しいはずだ!(※良い子は絶対に真似しないでね!)

右に曲がるためには、当然ながら重心を右に傾ける必要があるのに、エリカエクスプレス左に重心を残したまま右に曲がっていた。だからこそ、そこでの消耗は計り知れないほど大きかった、というわけだ。

しかも、今回の上位半分は、ほぼ後方で脚を溜めていた馬たちで独占状態だった。

着順 馬名 3~4角位置取り
1着 エンブロイダリー ⑨⑧
2着 アルマヴェローチェ⑪⑩
3着 リンクスティップ ⑱⑮
4着 マピュース    ⑫⑫
5着 エリカエクスプレス①①
6着 チェルビアット  ⑮⑰
7着 プリムツァール  ⑮⑮
8着 ヴーレヴー    ⑨⑧
9着 ブラウンラチェット⑰⑰

ご覧の通り、完全な差し・追い込み決着。それでもエリカエクスプレスは先行して5着に粘ったのだから、潜在能力の高さは間違いない。

結果論にはなるけど、エリカエクスプレスはこれまで2戦とも、直線が短くコーナーが急な小回りコースしか経験していませんでした。そして、逆手前になってしまった600mハロン棒付近というのは、ちょうどコーナーが緩やかになり、フォルスストレートのような区間。

つまり、エリカエクスプレスは、そこを“直線”だと勘違いしてしまった可能性が高いのだ。

さらに言えば、左手前にすぐ替えたということは、左回りのほうが得意なのかもしれない。これは、東京コースなどへの適性にも繋がるポイント。

このあと、NHKマイルCへ進むのか、あるいはオークスを目指すのかは、いったん厩舎に戻ってからの判断になると思うが、今回の敗戦で、エリカエクスプレスの評価を下げる必要はまったくないでしょう。

むしろ、もしオッズが甘くなるようなら、次走はかなり面白い存在になるはずだぞ!

最後に、皐月賞の予想講座も公開しているから、来週の競馬にも役立ててくれよな!